7月28日 月曜日
【トップセールスに挑む】
エスプレッソ文化の普及をビジネスに
TAMPER MANIA代表/宇都山征司さんに聞く
湯温90度のお湯を9気圧の圧力でコーヒー豆に注ぎ、20秒から30秒かけて抽出するのがスタンダードとされるエスプレッソ。ネットショップTAMPER MANIA(相模原市横山6—8—30)を運営する宇都山征司さんは、この欧州由来のコーヒースタイルにビジネスチャンスを求める。ただし、エスプレッソを1つの文化ととらえた上での話だ。
5年ほど前、雑誌記者の仕事を辞めてニュージーランドを訪れ、カフェで目にした光景に心が動いた。「老若男女が気軽に集い、屈託無く1杯のコーヒーを楽しんでいる雰囲気がとてもよかった。日本のカフェと違って閉鎖性が全然無い。これは1つの文化だと考えた。自分もこういう喫茶店をやってみたいと思った」
4カ月ほど滞在した後帰国。喫茶店を開く下準備のためいろいろ調べるうち、当然のようにエスプレッソに行き着く。だが、「日本でもエスプレッソ文化が定着しつつあるが、器具などの販売店は極めて少ない。ユーザーが欲しいと思う器具をそろえている店がどこかにあれば…」と思いながらも、専用器具を個人輸入するしかなかった。エスプレッソ・マシン、コーヒー豆を押し付けるタンパー、ミルクピッチャー、ブラシなどの器具をアメリカやカナダ、オーストラリアなどのメーカーから直接取り寄せたのである。
昨年暮れ、相模原市のチャレンジショップに入選した。店舗をどこに構えるかを考える日々が続くが、その一方、エスプレッソの普及が進むにつれて専門店の開業を志す人たちが増えているにもかかわらず、さまざまな器具が簡単には手に入らない状況に変わりがないことにも気付いた。「それなら、今までの輸入ルートを使ってネットショップを立ち上げられないか」と考え、2月にTAMPER MANIAを開設した。
問い合わせや相談を寄せて来る人の大部分はエスプレッソ専門店で働く人たち、とりわけ本格的な技術習得を目指す若い人が多いという。このネットショップを、将来開設する実店舗と合わせてエスプレッソ文化の発信拠点にしていく考えだ。
この業界には、抽出したエスプレッソの上にミルクで鮮やかな模様を描くラテアートという技術があり、バリスタと呼ばれる専門家がその腕前を競うコンテストもある。「コーヒーの挽き方からミルクの温度まで完璧でないといい模様を描くことはできない。技術を磨くのが楽しみ」と目を輝かせる。
今年の市民桜まつりではトイレ休憩もままならないほどの人気で、市内の夏のイベントでも同様の盛況が期待できそう。「より多くの人にエスプレッソのさまざまな楽しみ方を知ってほしい。開業を考えている人からの業務用マシーンなどの相談にも応じていきたい」と話す表情に、需給両面で愛好者の輪を広げようという意欲がみなぎる。
[西武信用金庫橋本支店]
開設2周年を機に「橋本西武会」設立
企業間交流や親睦、地域貢献など目的
西武信用金庫(東京都中野区、山崎正芳理事長)が2006年6月に橋本支店(相模原市西橋本2−4−12、長澤貴淑支店長)を開設して2年が経ったのを機に取引企業による橋本西武会が設立され、総会と懇親会が7月11日午後6時からセレス相模原で開かれた。
同金庫は支店ごとに取引企業の交流と親睦、地域貢献などを目的に西武会を設けており、橋本西武会は62番目になり、会員は60人。
設立総会には同金庫の山崎理事長らと会員企業約50人が出席、同会設立と会員と役員会則の審議を行い、承認を得た。このあと懇親会には加山俊夫市長も臨み、会員企業と地域経済発展への寄与を期待する祝辞を述べた。同会の役員は次のとおり。
[会長]河本洋次(相模原商工会議所会頭・東邦電子㈱会長)[副会長]加川広志(アイフォーコムグループ代表)[会計監査]上野賢美((株)共立・㈱共立工業社長)[幹事]長澤貴淑(西武信金橋本支店長)[会計]永井一成(同支店営業支援課長)
[新磯『食』を考える会]
食育活動推進で保育園児と大豆の種まき
食を通じた地域振興と健康な食生活に向けた活動をしている相模原市の「新磯『食』を考える会」はこのほど、座間市の認定保育施設「麦っ子畑保育園」の園児31人とともに同市下溝の10ヘクタールの畑で津久井在来大豆などの種まきを行った。
作物を育てることの大切さを知ってもらうのが目的。園児たちは楽しそうな表情を浮かべながらで一心に種を植えつけていた。同会は今後、食育活動の一環として子どもたちの草取り、収穫、皮むき、みそ加工などを支援していくという。
7月29日 火曜日
[権田金属工業]マグネシウム合金薄板を増産
新技術で携帯の製造治具の受注成功
銅棒、黄銅棒などの伸銅品メーカー、権田金属工業(株)(相模原市宮下1—1—16、権田源太郎社長)は新分野であるマグネシウム合金薄板の量産に力を入れており、今年に入り商社経由で富士通モバイルフォンプロダクツ(株)(栃木県大田原市)からの受注に成功、携帯電話製造過程で用いる基盤分割用冶具の素材として納品している。
権田金属は約7年前から、製造が困難とされてきたマグネシウム合金薄板の製造方法と装置の研究開発を進め、熱湯状に溶かした合金を水平ロールの間に流し込み瞬時に凝縮させて薄板にする「双ロール鋳造法」の開発に業界で初めて成功。
2003年に国内特許を取得し、2007年3月には会社敷地内に専用工場を開設、同年5月には米、英、独、韓国など九カ国で特許を取った。
この装置により既存品の主流であるAZ31はもちろん、従来は至難とされていたAZ61薄板(アルミ6パーセント亜鉛1パーセントを含む合金)を初めとするさまざまなマグネシウム合金薄板の量産が可能になった。
もともとマグネシウム合金はステンレスより軽く、アルミより強いという長所がある。なかでもAZ61はAZ31より強度や耐食性に優れているとされ、量産化によりさまざまな製品の素材として使われる可能性が広がった。
富士通モバイル社に納入している薄板は、ルーターと呼ばれる基盤切断機に装着する治具の素材。従来、この治具はステンレス製のものが使われ、他の治具と合わせた重さは1・3キログラムと重く、1日1500回に及ぶ脱着は作業者にとって大きな負担。このため素材の軽量化が急務となっていた。
権田金属は2007年10月から軽量化のテストに着手し、AZ61に表面酸化防止のための陽極酸化処理を施した薄板で治具を製作。重さ0・9キロと、400グラムの大幅な軽量化に成功し、受注に至った。「軽さと強さ、それに表面処理がしやすく加工性、寸法安定性にも優れているAZ61板の特性を生かせた」と同社の山本周平取締役総務部長。
量産品への初の受注を弾みに同社はマグネシウム薄板を増産していく方針で、現在の月1〜2トンを今年中に5トン、1年後には10トンを目指す。「車いすの部材など軽量化が求められている製品は多い。当社製品を広くアピールして幅広い用途を開拓していきたい」と同部長。
年商に占めるマグネシウム板の売上高はまだ微々たるものだが、将来は柱の一つにしていく考えだ。
[相模原商議所]「相模原地域力連携拠点」開設記念
「現場でできるIE改善」テーマに松本俊之氏が講演
相模原商工会議所は7月4日、「相模原地域力連携拠点」の開設記念として松本俊之氏(青学大理工学部准教授)による「IE改善のすすめ」と題する講演会を開催した。
ものづくりの現場でどのような作業改善が可能かをテーマにした講演で、松本氏は「大金をかけて自動化すればいいという考えでは作業者の進歩がない。レイアウトや手順を変えるなど小さな改善こそ大切」と強調。
現場で働く全員で不良品が出る可能性を一覧表に列挙して対策を考えたり、簡単にできる補助設備を工夫したりすることの大切さを説き、自分たちが考案した治具を使って乱雑なプラスチック容器を整然と並べる作業工程の構築に成功した事例などマイクロオートメーションの効用を多くの具体例で説明。
作業者の改善マインドを刺激するための手法にも言及し、「一人ひとりが、働く手と考える手を持てば、楽しくうまい問題解決ができる」と呼びかけて講演を終えた。
県央地域商業活性化協議会が発足
相模原、大和など周辺8自治体と商議所ら
空き店舗の増加などで地盤沈下が進む商店街の再生に向けて県は商店街活性化条例を施行、このために県、市町村、商業団体などの連携強化をはかる県央地域商業活性化協議会が7月3日に発足した。
地域県政総合センターとしての取り組みで県内初となる協議会で、メンバーは相模原、厚木、大和、海老名、座間、綾瀬の各市と愛川町、清川村の8自治体および11商議所・商工会、相模原、厚木、座間、綾瀬4市と愛川町の各商店会連合会ら25機関が参加。この日の第1回協議会では今年度の取り組みや各機関による商業振興の取り組み状況などで意見を交換した。
同協議会は県央県政センターが主導し、同センター商工観光課が事務局を担う。
7月30日 水曜日
[Caro Heart]親子3代で最新理美容
津久井町三ヶ木/全面改装で設備も充実
津久井町三ヶ木の神奈中バスターミナル近くで親子3代がそろってハサミを握る理美容店が天井から床、窓に至るまで全面改装し、「Caro Heart」(三ヶ木259—4、小林秀光店長)として再出発した。
これまで「ヘアーサロン コバヤシ」の店名で営業してきたが、木造2階の建物の1階部分に構える店舗を増築し、広さを約2倍の66平方メートルに広げた。また、4席だった客用いすを男女用それぞれ3席ずつ、合わせて6席に増やした。改装費は町商工会の支援を受けて公的機関の低利融資を利用した。
「今は若い男性が美容室に行く時代。男性にも女性にも選んでもらえる店にしたいと考えた」と小林店長はリニューアルの狙いを語る。
設備面では「夢のシャンプーシステム」と同店長が胸を張るヘッドスパー用ベッドを導入。シャンプー台とフラットな高さになるため、客は寝たままの姿勢でシャンプーを受けられる。「田舎でも都会と同じサービスをしたい」(同店長)というのが最新機器を導入した理由だ。
また、ゆるいウエーブが長持ちするエアー・ウエーブのサービスにも本格着手した。津久井地域では初めてという。近隣の理美容店ではやっていない縮毛矯正は引き続き人気が高い。
数年前に始めた女性従業員によるエステも利用客が伸びているため、改築にあわせてこれまでの店舗内の一角から個室へと充実させ、フットバスも新設した。好評のまつ毛エクステは予約が殺到している。
親、子、孫のスタッフのうち、創業者で母親のきし子さんと小林さんは常連客を受け持ち、26歳の翔さんは主に若い世代の客を担当する。「来年は娘も加わる。徐々にお客さんを増やし、息長く店を続けていきたい」と小林さん。客のリラックスの場にしたいという思いをこめ「慈しみ」を名称にした新店舗で心をこめた最新の理美容サービスを展開する考えだ。
基本料金はカットがシャンプー付きで3675円、パーマは8190円から。リニューアル記念として平日、カットとエアー・ウエーブのセットを1万2600円のキャンペーン価格で提供している。フリーダイアルは0120—38—1334。
[伊勢丹相模原店]きょうから夏休みファミリーイベント
ディズニー、サンリオなど
お馴染みのキャラクターグッズ勢揃い
伊勢丹相模原店は7月30日から8月31日まで夏休みファミリーイベントとしてディズニーアート&コレクションフェア、NHKキャラクターフェア、サンリオカーニバルなどに加え、年齢に合わせた各種イベントを行う。主なイベントは次のとおり。
[ディズニーアート&コレクションフェア]7月30日から8月4日まで本館6階のアートギャラリー。限定品の絵画やセル画、雑貨などディズニーの世界が楽しめる商品を販売、A館2階のプロモーションでは30日から5日まで、キッチン雑貨やタオル、ステーショナリーなどのアイテムを取り揃えたディズニーフェアも行う。
[NHKキャラクターフェア]7月30日から8月4日まで本館2階のギャラリースクエア。「グーチョコランタン」バケツセット。「いないいないばあ」うーたん(ぬいぐるみ)、「ぜんまいざむらい」必笑だんごけん(同)などを販売。期間中各日12時から先着30人に風船をプレゼントする。
[サンリオカーニバル]8月6日から19日まで本館6階のこども広場。プレイ券(15枚綴り1500円)でプレイスクールやゲームが楽しめるイベントのほか、8月10日11時30分、1時、2時30分からの3回、シュガーバニーズと握手したり、一緒に写真を撮るイベントを行う。また、9日にシュガーバニーズ作者サイン会とじゃんけん汽車ポッポ大会、16日におみこしかつぎ、ビンゴ大会を行う。
[新キャタピラー三菱]油圧ショベル新モデル販売
新エンジン搭載はじめ、解体現場でも優れた耐久性
新キャタピラー三菱(株)(東京都世田谷区、平野昭一社長)は6月20日、都市部の工事やトンネルなど様々な現場で使用される8トンクラスの油圧ショベル後方超旋回機のCAT308DCR「REGA」(バケット容量0.28立方メートル、運転質量7・85トン)を発売した。
2001年6月発売の308CCRのモデルチェンジ機で、今秋から規制が始まるオフロード法の適合エンジンを搭載、国交省低騒音型建設機械に適合(申請中)する環境性能を備えた。また、エンジン出力の向上、新油圧システムの採用などで従来機を上回る時間あたり作業量を実現、エコノミーモードで経済性も向上させ、解体や産廃といった過酷に現場における耐久性やメンテナンス性、居住性の向上もはかった。
工場裸渡しの標準販売価格は951万円で、年間で750台の販売を目指す。
7月31日 木曜日
[湘南デザイン]今秋、中国・上海に現地法人設立
7年前から中国の車市場に進出、さらにビジネス強化へ
自動車のデザインから試作モデルの開発を手がける湘南デザイン(株)(相模原市橋本台3−6−1、松岡康彦社長)は今秋9月1日、中国の上海に現地法人の湘南汽車設計(上海)有限公司(総経理・松岡社長)を設立する。
同社はすでに7年前から中国の車市場に進出、試作モデルの製作などを手がけてきたが、現地法人で手続きに時間がかかる円やドル契約を元取引きに替える一方、情報収集の迅速化をはかる。現地法人の許可はすでに取得しており、事務所も上海の虹橋空港から車で20分、浦東空港から同50分の北京西路の大厦(ダーシャ)ビル23階に100平方メートルの事務所を構え、日本の大学を出た中華系マレーシア人の男性を責任者にした。このほか開設時までに、スタッフとして中国人などのデザイナー4人とCAD作業を担う1人の計5人も配置する。
中国には現在、第一汽車、第二汽車、上海汽車の大手3社をはじめローカルを合わせて百社の自動車メーカーがあり、上海には合弁のGM、ワーゲン、ローバーの3グループがしのぎを削っている。
湘南デザインはこのうちGMグループのプロジェクトを7年前から手がけてきた。しかし、円やドル契約によって相手先の事務手続きに手間がかかり、実際の支払いが3、4カ月先になる。このため「現地法人の開設で元取引にし、この短縮化をはかるのが1つのメリット」と同社の自動車開発統括責任者の黒木勝美常務執行役員は指摘する。
一方で、中国における情報入手が言葉などの問題もあって二転、三転するのが日常的なうえに、メーカーのランクも激しく入れ替わる状況にあるため、「現地法人によって情報収集の迅速化がはかれる」とも言う。
中国は先進国入りに向けてあらゆる産業で拡大路線を目指しており、車の生産も現状の年間900万台から1300万台に拡大する計画。同社はこれに対応して中国における自動車ビジネスを強化し、車関連の売上高に占める割合を国内と同等規模にまで高める。
[中央林間緑野病院]
旧病院を大改修し開院/療養型病床も充実
診療科は内科、外科、整形外科、リハビリテーション科
大和市中央林間2−6−17に4月に開院した中央林間緑野病院(青山晢院長)の3階から5階の入院病床のうち3階部分の受け入れが5月1日に始まったのに続き、4階部分が7月、残り5階部分が9月に行われる。
同病院は、2006年12月に閉院した田園都市厚生病院(春山茂雄院長)を内外装とも大幅に改装、隣接するドック用施設を解体し駐車場にして開院したもので、地下1階地上5階建ての延べ面積は約5204平方メートル。診療科は内科、外科、整形外科、リハビリテーション科で、青山院長(61)が慶大医学部整形外科出身の関係で同科では漢方療法も採り入れているという。医療設備としてはレントゲン、胃透視診断装置、心電図、CT、超音波診断装置、眼底カメラなどを地下1階から地上2階までに配置、3階から5階までが一般病床47床と高齢者を主にした療養型病床の68床の計115床。中でも療養型は大和市内の病院では数少なく、通常は一床あたり7、8平方メートルの面積に対し9平方メートル以上とたっぷりなので注目を集めている。このほか看護師用などで新たに託児所を2階に設けた。7月10日現在の入院患者は50人前後。
同病院の建物は前の田園都市厚生病院と同様に野崎建設(株)(相模原市東林間4−9−5、野崎守彦社長)が所有して賃貸しており、田園都市病院とは20年契約で、その更新に向け改装の準備に入る直前の19年目に破綻したという。駐車場の収容台数は45台。電話046−271−1221。
[野村不動産]相模大野駅西側再開発事業で説明会
都市型スーパーなどの大型商業施設の概要発表
相模原市が推進している小田急相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に関して同地区再開発組合(越智清志理事長)は6月29日に開いた通常総会の中で、デベロッパーの野村不動産から同社が取得予定の大型商業施設(延べ床面積3万平方メートル)の説明を受けた。
それによると、1階には都市型スーパーを配置、駅前デッキに直結する2階自由通路沿いはスイーツ中心の「食」をテーマにした賑わいの場とし、2階の1部と3、4階には駅前立地に適した大型商業施設を誘致する予定という。また、5、6階に想定していたシネマコンプレックスについては見直しの結果、5階に(株)メガロスによるスポーツクラブと、カルチャー、書籍店舗などを配置、屋上に庭園型のレストランを配置する計画。 同再開発事業は現在、権利変換計画の認可取得に取り組んでおり、2012年の竣工を目指している。
8月1日 金曜日
[もてなし家喰らう人]1周年で人気店
矢部駅南口/創作料理など60メニュー
JR矢部駅南口の炉ばた創作居酒屋「もてなし家喰らう人」(相模原市矢部3−1−8、鍬崎泰信代表)が昨年7月に開店して1周年を迎え、近隣のサラリーマンや住民ら常連客を中心に賑わっており、「この1年、予想を上回る成績」で人気スポットになっている。「もてなし屋」は相模原で生まれたFC店で、10年前に淵野辺店の店長を務めた鍬崎店主(42)が屋号を受けて独立、3階建ての1、2階を占める小料理店だった店舗を借りて吹き抜けにするなど大改装したうえで開業した。
1階は厨房部分と、同店主が炉ばた焼きなどを担う目の前にカウンター席6席、テーブル8席、吹き抜けの2階が座敷で30席。
炉ばた焼きでは旬の野菜や魚、肉料理を提供、200円から2580円の岩手県産和牛の炙りサーロインまであり、創作料理ではサラミのシャキシャキ生春巻(680円)、ネギトロのバケットカルパッチョ(同)など工夫をこらしたメニューを揃え、これらを含め60種類もある。
客単価が飲み物を含めて3500円前後、座敷宴会は同じ飲み物込みで4000円から5000円という。また、昼には定食を用意、日替りで豚ロース味噌漬け炒めや麦とろごはんなど750円から1000円で提供している。
そうした料理に加えて同店主が心がけているのが「総合的なおもてなしの心」。「お客さんから『おいしかったよ』とか『また来るよ』といった言葉を聞いて一生懸命に励んでいる」そうで、それが以心伝心で常連客を増す要因になっている。店を切り盛りしているのは店主と板前、それにアルバイトを含め夜は8人、昼が6人。営業時間が昼は11時30分から2時、夜が5時30分から11時30分まで。電話042−755−6681。
[相模原機械金属工業団地]創立40周年を祝う
苦難乗り越え、先進モデル団地に
相模原機械金属工業団地協同組合(相模原市橋本台2—7—28、田所毅理事長、21人)の創立40周年を記念する式典と祝賀会が7月8日、同市西橋本のサンエールさがみはらで開かれ、組合員、来賓、関係団体代表ら約100人が出席した。
同組合は1968年8月、中小企業高度化事業に基づく県内第1号の工業団地として発足。市内に散在する中小製造業25社の共同化と協業化を目指し、県、市、中小企業事業団、商工中金などの支援を受けながら71年10月、10ヘクタール余りの団地を造成した。
設立早々からドルショック、オイルショック、円高不況、バブル崩壊など相次ぐ試練に見舞われたが、共同受電を初めとする組合員の相互扶助と自助努力でこれらを乗り越え、高度化資金の完済後も組合の維持、発展に努めてきた。現在は団地内に34の企業が立地している。
この間、歯科医院の誘致、特定郵便局の設置も行い、地域住民と団地内企業との交流、親睦を目的にした盆踊り大会と収益金の市社協への寄付も昨年で24回を重ね、地域貢献の先駆的なイベントと評価されている。
この日の式典であいさつには立った田所理事長は、県、市などの支援に謝意を表すとともに、「荒波を乗り越えた先輩たちの努力でモデル団地にまで成長することができた」と述べ、「中小企業を取り巻く最近の経営環境は厳しいが、更なる社会貢献も視野に入れながら組合員一丸でよりよい団地づくりを目指す」と力強く語った。
この後、来賓の小林賢県商工労働部長、加山俊夫市長、河本洋次商工会議所会頭、山崎五郎県中小企業団体中央会会長が祝いの言葉を贈り、加山市長は「機械金属工業団地は内陸工業都市相模原の中枢を担っている」とたたえ、河本会頭は声を震わせながら物故した歴代理事長らの思い出と功績を語った。
引き続き記念事業として県、市への基金贈呈が行われ、最後は田所理事長、梶山治副理事長、上野賢美理事、山郫利宏理事、新井康之理事に対する市長表彰、優良従業員28人への理事長表彰が行われて閉会した。
式典後、境野勝悟氏(心の塾主宰)による「日本の心の経営」と題する記念講演が行われ、日本と欧米の経営観の違いを強調しながら、「数字だけを求めるのでなく、弱い者を守り、助けるために強くあろうとするのが本来の日本の経営者」とユーモアたっぷりに語る境野氏の話に会場は大いに沸いた。
出席者にはこの日発刊された40周年記念誌が贈られ、式典後の祝賀会では和やかに歓談する人たちの輪が見られた。
【イベント情報】
●住谷美知江展—水の中の風
7月29日から8月9日まで相模原市古淵2−3−7のギャルリーヴェルジェ。電話042−776−6375。
●全天周映画「オープン・コア・アイズ〜エリーのふしぎな探険」
7月19日から8月31日まで相模原市立博物館。特殊撮影、顕微鏡撮影の技術を駈使した映像の世界を紹介。同博物館ではまた、8月31日まで「とびだせ!未来のどうぶつたち」10月19日まで「未知の惑星Xをさがせ」も上映。大人500円(団体400円)、小人200円(同160円)。電話042−750−8030。
●企画展・みてみて津久井「ドキドキな自然」
7月19日から9月23日まで相模原市立博物館。①神奈川最古の地層②渓谷の自然③神奈川の屋根丹沢④美しい里山⑤絶滅危惧生物をキーワードに記念講演、つくい探訪会(事前申込制)、展示解説などを行う。第2弾で「ワクワクな文化」を10月4日から行う。電話042−750−8080。
●臓器移植・災害支援第1回博愛まつり
8月17日午後1時から相模原市体育館(市役所前)隣接駐車場。カラオケ大会、プロレス(有料)飲食販売、ミニSL乗車イベントなど行う。電話042−705−6880。
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