12月1日 月曜日
【トップセールスに挑む】
持ち服生かす“コーディネート販売”展開
FC NARAYA代表・奈良輝生さんに聞く
NARAYA(相模原市津久井町長竹1185—2)が呉服店として創業したのは明治39年(1906)。奈良輝生さんはこの老舗の3代目にあたる。現在の売り上げは60パーセントが洋品、あとの40パーセントは呉服、寝具、紳士用品など。官公庁の入札、企業のユニフォーム調達や名入れなど、仕事の幅は広い。
「昭和30年代にはモノを置いておけば売れるという活況を呈したこともあった。婚礼衣装も置いていたので村内家具とタイアップして婚礼ダンスなども売った。バブルのころは億単位の商いになった時期もあったが、今はその半分。ここ何年かは特に悪い」と今昔を比較する。
ただし、「悪い」からといって少しもめげる様子はない。「消費者がお金を使わない時代になっているのだから、昔のように商品を置いているだけではダメ」ときっぱり語る奈良さんが力を入れているのは、〝コーディネート販売〟。タンスの奥に眠ったままになっている洋服や今では合わなくなってしまった服を持って来てもらい、客と一緒にその活用を考えるという手法だ。
「なるべくお金が掛からないファッションコーディネートを提案している」と奈良さん。消費者の手元にある服や服飾品を生かすのにNARAYAの商品が一役買うという構図で、「お客さんにとって生きたお金の使い方になると思う。反応はいい」と力を込める。
顧客管理も怠らず、どの客がどの商品を購入したかを丹念にパソコンに入力している。「固定客を大事にしてファンを作らなければ生き残れない。データ管理を徹底することでお客さんの趣味や生活習慣がわかり、『こういうものはどうですか』と提案する手がかりになる。見当はずれの仕入れをしないためにも大切な業務」と語る。
30代で津久井青年会議所の理事長を経験し、現在は町商工会商業部会長を務めるなど地域おこしやまちづくり活動にも積極的に取り組んでいる。消費者に愛される特色ある店を増やそうという「つくい逸店づくり」の牽引役も担う。だから、町産業の活性化の話になると、ふるさとへの愛着まるだしの熱い言葉がポンポン飛び出す。
「合併で津久井の店を旧相模原市に売り込むチャンスが大きく広がった。人が集まればモノは売れる。集客力の大きいイベントに出店して市民に自分の店の魅力をアピールし、店舗にも来てもらえるようにPRすべきだ。実際、津久井の旬の産物を盛り込んで安い値段をつけた弁当が大評判になっている例もある。要するに、企業努力を重ねた上での旧相模原市への殴り込み」。
地域資源を活用して町を元気にしたいという思いは、進行中の『津久井日帰り観光構想』」に結実しそうだ。「史跡探訪と食べ物、土産品を盛り込んだ一日散策コースを選定中」と語る表情に地域商業の振興こそが地域おこしの起爆剤になるとの信念がにじむ。
[三栄ハウス]
森山周一郎さん所蔵「サンタクロース展」
相模大野展示場で12月25日まで
国産無垢材の注文住宅を専業にする三栄ハウス(株)(相模原市相模大野3—20—1)は11月8日、俳優兼声優の森山周一郎さん所蔵の作品を展示する「世界のサンタコレクション」を本社1階ホームズ風姿家傅内で始めた。
映画「紅の豚」などの声優も務めた森山さんはサンタクロースのコレクターとしても知られ、長年にわたり国内および海外で収集した作品は930点にものぼる。同社はこのコレクシンを預かって展示するもので、12月25日まで行い、同時に作陶展も開いている。電話042—702−7512。
[小田急電鉄] ロマンスカーMSEの模型発売
鮮やかなフェルメールブルーのボディ
小田急電鉄(株)(東京都新宿区)は11月14日、今年3月に東京メトロ線内に乗り入れた青いロマンスカーの鉄道模型「Bトレインショーティー・ロマンスカーMSE」を発売した。
(株)バンダイの協力を受けて模型化したもので、ロマンスカーシリーズとしては7作目にあたり、5両編成のミニチュアサイズで再現、地下の駅でも明るさを感じさせる〝フェルメールブルー〟のボディが鮮やかな商品で、接着剤が不要で組み立てが簡単な150分の1のサイズのプラモデル。別売りのNゲージ専用パーツに交換するとNゲージの走行も可能という。
販売価格は税込み2800円で、小田急グッズショップ「TRAⅠNS」や小田急線各駅売店、小田急百貨店、ロマンスカー車内などで販売している。
12月2日 火曜日
[アマギ]ダイハツ・ピット店を開設
軽自動車、中古車を販売
車検のコバック取り扱い台数で神奈川県下一番の(株)アマギ(相模原市西橋本1—9—2、小川一弘社長)が11月8日、県道413号沿いの二本松3—3—18に軽自動車メーカーのダイハツの新車・中古車を販売するピット店を開設した。
同社は従来も全自動車メーカーの新車や中古車の販売代理をしてきたが、金融危機を機に車の販売台数が落ち込む中で、比較的好調なダイハツ車に特化したもので、年間100台の販売を目指す。
同社がダイハツ・ピット店として開設した二本松の店舗兼展示場は、従来各メーカーの中古車を中心に販売してきた事務所を含めた敷地面積が約890平方メートルで、新車と中古車約15台を常時展示する。
隣接した約560平方メートルには、同社の車検コバック二本松がある。
各メーカーの中古車販売からダイハツ1社の新車・中古車販売に切り換えたのは、同社の売上高の約60パーセントを占める車販売に弾みをつけるのが狙いで、そのために「ブランドを持ちたかった」(小川社長)からという。
金融危機による実体経済への影響で、米国だけでなく日本でも車の販売が落ち込んできているが、軽自動車は比較的好調で、中でもダイハツの「ムーヴ」は国内の新車販売で9月、10月と2カ月連続でトップをキープしている。さらに「タント」「ミラ」もトップ・テンに入っており、ダイハツの軽自動車がトヨタと並び3車種ランクされている。
同社は、そうしたダイハツ車に目をつけてピット店にしたもので、新車はムーヴなど約10車種を扱い、時宜を得た開店になった。
しかしながら、車の販売が売上高の6割を占めても、同社にとって利益率が高いのは車検整備。従って新車の販売は「ユーザーを車検につなげるのが大きな狙い」と小川社長は話す。
同社の車販売はトラックを中心にした相模原市田名の販売店と2カ所で、車検整備はコバックのチェーンとして橋本の本社工場を核に二本松と中央5丁目それに静岡県伊東市の4工場で展開、取り扱い台数はコバック・チェーンの中で県下ナンバーワンになっており、ダイハツ・ピット店の開設でこれに拍車をかける。
[相模原市]中小企業融資制度を拡充
25億円の枠追加
相模原市は11月11日、世界的な金融不安が懸念される中で国が運用を開始した原材料価格高騰対応等緊急保証制度を受けて市の融資制度の枠を拡充した。
中小企業の経営安定支援策として緊急性を重視するため、既存の倒産関連防止資金(運転資金)と景気対策特別資金(運転・設備資金)の両融資制度を活用、国が適用を拡充した小売業、サービス業などから14日、さらに追加したソフトウェア業、産業廃棄物処理業など618業種を対象に受けつけるもので、金融機関への利子補給や信用保証協会への保証料補助を行う。
両資金とも融資限度額は2000万円で、補助するのは金融機関の利率2.2パーセント以内に対し1.1パーセント、保証協会の保証料に対し70パーセント以内となっており、市は企業の利用を150件と想定、このために予備費5000万円を充てる。
この追加措置により、先行の緊急融資制度では融資枠30億円を想定したが、今回は25億円を追加、計55億円程度の枠にした。
【Sokei短信】
●相模原のFCマミーズが第20回レディースサッカー大会に出場
FCマミーズは新磯地区の20代から60代までの28人がメンバーで、6月に行われた県予選で優勝、8月の関東大会で3位になり、全国大会出場を決めた。創部以来25年目の快挙で、11月11日に豊嶋京子監督、田所和子主務、渡辺美穂主将、石垣寿子副主将の4人が市役所を訪れて加山俊夫市長に出場報告を行い、「みんなで心を1つにして全国大会の1勝を目指して頑張ります」と誓った。
●相模原市議会議場で中学生によるこども議会
今年で11回目を迎えた議会で11月8日、19校の代表20人が議員(1人が議長)を務め、「みらい(20年後)のさがみはら こんなまちになって欲しい」「私がそしてみんなができる環境問題への取り組み」などをテーマに加山市長と副市長、教育長に質問。その環境問題では「市職員はどのような取り組みを行っているか」とか、「緑のカーテンを使った壁面緑化は地球温暖化防止に役立つので、公共施設の緑化を進めて欲しい」といった鋭い質問も飛び出た。これに対し加山市長は「提案を受け入れて更に進めていきたい」と真剣に答えていた。
●大和市制50周年プレ記念事業で大和げんきっ子スポーツフェステバル
大和スポーツセンターで11月2日に行われ、市内の保育所や私設保育私設の乳幼児と保護者らが参加した。遊びや運動をとおして交流を楽しんでもらおうと市の主催により初めて行ったもので、同センター競技場のフィールドには2歳以下の乳幼が芝生で遊ぶ「赤ちゃんコーナー」をはじめ「バルーン」「大玉ころがし」「フープ」「なわとび」「かけっこ」などのコーナーが設けられ、走り回ったり転がったりしながら、休日のひと時を楽しんだ。また、後半ではメインスタンド前のトラックで中央林間一輪車クラブによるアトラクションも披露され、フェスティバルに花を添えた。
●大和市教委が教育功労者56人と3団体を表彰
青少年の健全育成や学校教育、社会教育の振興に貢献した人、スポーツで優秀な成績をおさめた人を称える表彰で11月3日の文化の日、市立図書館で行われた。このうち3団体は次のとおり。▽ブルースター(つきみ野)▽フェニックス(同)▽大和ファルコン壮年(上和田)
12月3日 水曜日
【とぴっくとーく】
全日本大会銀賞に輝く
相模原市民吹奏楽団・友田幸男団長に聞く
“演奏で相模原の情景を描いていく”
−−−どんなコンクールでの銀賞ですか。
「今、全国で学校や職場以外に1780ほどの一般吹奏楽団がありますが、このうち約500団体が予選に出場し、予選を勝ち抜いた16団体が本選に出場するコンクールです。複数の金、銀、銅賞が選ばれます。相模原市民吹奏楽団は2年連続3回目の出場で、銀賞は昨年と同じですが、昨年は第6位、今年は5位の成績を得ました。金賞にあと一歩というところです」
−−−楽団の現況は。
「30歳代を中心に高校生から60歳代まで70人のメンバーで構成しています。ほぼ全員が中学、高校で演奏経験を持つ人たちですね。練習も遊び感覚でなく、集中力を持って取り組んでいます。団として県内外でのコンクール、市内の小学校や催し物での演奏、5月のグリーンコンサート、今年で44回目になる12月の定期演奏会など1年を通して活動しています。現在の常任指揮者は優れた若手リーダーとして注目されている福本信太郎氏です」
−−−吹奏楽の魅力はどんな点にありますか。
「クラシックからポップス、民謡、もちろんオリジナル曲までどんなジャンルの曲も演奏できるため、幅広い世代の人に楽しんでもらえることだと思います。お客さんと一緒に音楽を作っていく喜びがいちばん大きいですね」
−−−これからの活動方針は。
「より多くの市民に愛される吹奏楽団を目指します。この楽団の音を聴くと相模原の情景が思い浮かぶという演奏をするのが夢です。また、定期演奏会30回、40回の記念に著名な音楽家に作曲を委嘱した、相模原の風土や昔話がテーマのオリジナル曲もありますので、各地で演奏して相模原の名を発信していきたいと思います。
[読者プレゼント] 日清製粉グループ
森麗子さんのカレンダーを10人に
(株)日清製粉グループ本社(東京都千代田区、村上一平社長)は、色とりどりの糸と布を使い、温もりのある風景を描くファブリックアート作家の森麗子さんの作品による2009年カレンダー「日々をつむいで」を制作。これを記念して本紙読者10人にこのカレンダーをプレゼントする。
「1日1日を大切に、糸をつむぐように、明日へとつなげていきたい」という思いを込めたカレンダーで、同社のシンボルマークである「赤いリボンマーク」に込めた「幸せを包み、お客様との信頼を結ぶリボンでありたい」という意味が一致、森さんの作品の採用につながったという。
印刷には環境に配慮した大豆油インクを使い、ヘッダー部分は留め金ではなく紙製にしており、サイズが縦594ミリ、横420ミリの7頁。1カ月ごとに半分を切り取ると翌月の部分が見えるように工夫してある。
応募は、はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を記入し、〒116−0013 日本郵便荒川支店私書箱22号「日清製粉グループカレンダープレゼント」相模経済新聞係。締め切りは12月15日(当日消印有効)。当選者は賞品の発送をもって代える。
[スナックききょう]開店25周年
市議も参加しカラオケや歌謡ショーで楽しむ
スナックききょう(相模原市横山3—26—11、宮崎テイ子店主)の開店25周年を祝う感謝の集いが11月3日、相模原市民会館あじさいの間で開催され、金井準一元市議会議員や同現職の小林教利、大沢洋子議員など80人が参加し、カラオケや歌謡ショー、ビンゴーゲームなどを楽しんだ。
午前11時から顧客ら15組がカラオケや舞踊を披露し、昼食時には地元歌手の平浜ひろし氏が「デビュー直後に歌を出したことをふせてカラオケで練習させてもらった。身元が知られた時は、一流を目指すよう激励された」と思い出を披露し、「相模川ブルース」や「会津の女」などの自曲や参加者とデュエット。金井元議員は「初当選後、歌が下手だったのでききょうでたびたび練習した。おかげで16年間、議員活動ができた」とあいさつし、田所文夫相模原交通安全協会会長も「店主の宮崎さんの人柄が素晴らしく、会社の懇親会などでもよく利用させてもらった」と語り、小林議員は「金井先生にあやかって16年は議員活動をしたいので、歌の練習でききょうに通う。だから、少なくてもその間は店を営業し続けて欲しい」と励まし、拍手で沸いた。
また、午後1時からは宮崎店主の故郷新潟の同級生による阿波おどりや顧客のカラオケに続き、ビンゴーゲームが繰り広げられた。
宮崎店主はその謝辞で「お客様にくつろいで欲しいと続けてきたら、いつの間にか25年が経ち、おかげ様で今日この日を迎えることができた。これを機に、これからはビンゴーゲームやお茶会、レディースデー、お誕生会などの日を設け、多目的に利用していただける〝出会いとふれあいのコンパウンドラウンジ〟を目指していく」と述べた。
最後は、開店当時からの顧客、上原只好氏(ユー・ジー・ケイ(株)社長)が「ききょうの場所は3カ月周期ぐらいで店が替わってきた所。ききょうもいつまで続くかと当初は思ったが、ママの美しさと人柄で続いてきた。いつまでも憩の場所として続けて欲しい」と締めくくり、5時間に及ぶ集いを終えた。]
12月4日 木曜日
[県自然環境保全センター]
丹沢山地の土壌保全対策マニュアルを作成
県自然環境保全センター(厚木市七沢)はこのほど、丹沢山地の土壌保全対策マニュアルを作成した。
丹沢山地のブナ林では近年、地面を覆う植物がニホンシカに食べられて土がむき出しになり、降雨のたびに土壌が流され、東京農工大の石川芳治教授らが2004年から行っている土壌の浸食調査によると、1年間に約4ミリから9ミリ削りとられている実態が判明している。その量は植物がまったくないはげ山と同程度とされ、県民の水がめにもなっている丹沢山地にとっては「深刻な状況」と指摘されている。
こうした状況から同センターは、専門家をまじえて現地で施工試験や対策手法を検討、その結果、再生に向けた技術指針をマニュアル化したもので、①土壌浸食問題の仕組みと対策②統合的な土壌保全計画の作り方③自然の力を活かした環境負荷の少ない土壌保全対策工法と効果的な設置方法④保全対策の効果を検証する方法といった形で解説している。
同冊子は一般向けにインターネットでも公開しており、問い合わせは同センター 電話046−248−0321。
[柏木学園高校]
3年生を対象にデートDVの防止セミナー
大和市の柏木学園高校(深見西4—4—22)で11月7日、同高3年生を対象にデートDV(ドメスティックバイオレンス)の防止セミナーが行われ、生徒や教員、保護者らが約140人がDVの構図や解決の糸口を学んだ。
内閣府提唱の11月の「女性に対する暴力をなくす運動」に合わせて大和市と男女共同参画をすすめる会(柴田香代子代表)が毎年、成人を対象に行っているDV防止セミナーとして、若者の間で起こっている「デートDV」に着目。若い世代から啓発、予防していこうと呼びかけた結果、市内の高校で初めて行ったもので、アウェア代表の山口のり子さんを講師に簡単なオリエンテーションがあったあと、デートDVの意識チェック、ビデオの視聴、ロールプレイなどが披露された。
そのロールプレイでは男女生徒2人がデートDVの会話の様子を演じ、講師と参加者が会話で良くない部分や気持ちなどを話し合い、一方で相手の気持ちを尊重したり、自分の気持ちをきちんと伝えるロールプレイも行われ、DVの回避策などを促した。
[ブックオフコーポレーション]11月末に新会社設立
青山ブックセンター等を譲受
ブックオフコーポレーション(株)(相模原市古淵2—14—20、佐藤弘志社長)は11月4日、青山ブックセンター五店と流水書房七店の新刊書店12店舗を運営する洋販ブックサービス(株)(YBS)の事業を2億5000万円で譲り受ける契約を結んだ。
YBSは七月末に民事再生手続き開始を申し立てたが、負債の要因は過剰な出店投資と兄弟会社への連帯債務にあり、青山本店や六本木店などを持つ青山ブックセンター、青山店や成田空港店などを抱える流水書房の収益基盤は今後も底堅いと判断したもので、この書店運営会社としてブックオフは全額出資の資本金5000万円で新たに青山ブックセンターを11月末に設立する。
同社は中古本販売で国内最大手になり、東証1部に上場したが、この買収を機に新刊本の販売にも進出、新会社は年間売上高として約25億円を見込んでいる。
12月5日 金曜日
[県立相武台高校]
「メディア論」授業で3年生が映画作り
県立相武台高校(相模原市新磯野468、片英治校長)で10月から後期の総合学習「メディア論」で生徒が映画制作に挑む授業が始まり、11月26日と27日には同授業を選択している3年生約30人が図書室でビデオカメラによる撮影技法を学んだ。
学校法人神奈川映像学園(川崎市麻生区)の日本映画学校とのコラボレーションで行っているもので、シネリテラシー(映像情報を論理的に理解する能力・態度)を育むため、同校の千葉茂樹副校長とシナリオライターの岸川真氏のアドバイスを受けながら5、6人による6チームに分かれて毎週月曜と木曜日の5校時、火曜と水曜日の4校時の授業で台本づくりや撮影技術を学んでいる。そのうえで各チームが5分程度のビデオ映画制作に取り組む計画で、ドギュメンタリーと創作のどちらにするかでは全チームとも創作を選び、いじめ問題など学園ものをテーマにした作品制作に挑んでいる。
作品の完成は来年1月の予定で、これを伝え聞いた地域住民の誘いもあって2月7日に相武台公民館で上映会を行う予定だが、今のところは確定していない。
生徒たちのそうした取り組みを指導している中山周治教諭は、この授業に関して「できるなら来年以降も継続していきたい」と話している。
[相模原市文化財研]津久井の歴史を探訪
信玄通や光明寺
合併を契機に津久井地域の文化財探訪会を行っている相模原市文化財研究協議会(香村絋一会長)は11月9日、津久井町串川地区で講演会と併せて現地探訪を行った。
参加したのは市民ら30人で、午前中は串川地域センターで行われた市文化財保護審議委員の布施和夫氏による講演会に臨み、江戸時代の名主平本家に伝わる市指定文化財の津久井領絵図や三増合戦の話などに耳を傾けた。
このあと午後からは地元で郷土史を研究している高橋文男さんの案内で、御醍醐天皇の第6皇子大塔宮護良親王の供養碑「千部塚」、武田信玄が小田原攻めの帰りに通った「信玄通」、耳の病にご利益があると言われる珍しい「石神さま」、県指定文化財の十六羅漢図、夢窓疎石像(絵画)を伝える「光明寺」など歴史資源を見学した。
この日の探訪で改めて津久井の歴史に触れた香村会長は「津久井は数多くの文化財が残されている魅力ある地域で、旧相模原市域には無い歴史資源なので、市民に津久井を知ってもらう活動として、今後も続けていきたい」と話していた。
【Sokei短信】
●大和市立病院産婦人科で分娩予約の受付を休止
同病院(五十嵐俊久院長)は11月11日、産婦人科医師1人が退職したのに伴い、10月から代わりの医師が確保できるまで分娩予約の受けつけを休止すると発表した。ただし、既に分娩予約を行っている患者には従来どおり診察と分娩を行う。これに関して、同病院を開設している大和市の大木哲市長は「産婦人科医師確保のため全力をあげてきたが、現時点ではめどが立たず残念。今後、年収3000万円以上の条件も提示するなど、早急な医師確保を目指した取り組みを強化したい」とコメント。五十嵐院長も「市民および近隣医療機関など関係者に大変迷惑をかけて申し訳ない。なるべく早く分娩予約が再開できるよう努力したい」とコメントした。
●東京電力が相模原市に点字図書など寄贈
同社相模原支社(千代田6—12—25、日比野悦久支社長)は11月13日、相模原市に毎年行っている点字図書とテープおよびCD—ROM図書の寄贈を行った。点字図書で「青果店『築地御厨』直伝 野菜の選び方、扱い方—料理上手の基礎知識」など4組15巻、テープおよびCD—ROM図書で、「自転車三味」など4組をテープで17巻、CD—ROMで4巻寄贈したもので、同社による寄贈は1985年10月から始まり、これまでに市は点字113組431巻、テープ113組711巻、CD—ROM32組32巻の図書を受けている。これらの図書は視聴覚障害を持つ市民が利用できるように、市のウェルネスさがみはら1階の「保健と福祉のライブラリー」に配備される。
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