1月13日 火曜日
【とぴっくとーく】
「スポーツでまちづくり」
(社)相模原青年会議所09年度理事長
井上誠士さんに聞く
−−2009年度のスローガンは。
「人と人の心のつながりで地域をよくしようという願いをこめて『心の絆』としました。今の社会は人と人とのつながりが希薄になっています。よりよい地域社会を形成するには多くの市民がコミュニティ活動に参加してふれあいを深めることが大切だと思います。ひとのためにできることを笑顔で実行する、そんな地域づくりのために汗を流します」
−−市民とJCの絆をどう深めますか。
「スポーツをキーワードにした市民参加型の事業を展開します。プロ選手や指導者による講演やイベントを通して市民とのつながりを深め、まちづくりの輪を広げたいと考えています。多くの人にまちづくりへの参加意識を高めてもらい、市民の力で相模原の地域力を向上させたいですね」
−−そのほかの主な活動は。
「昨年から行っている日本の近現代史を学ぶ活動を続けます。国民一人ひとりが正しい歴史認識を持ち、現行憲法の成り立ちについての知識を深めることが重要だと思います。そのために市民自らが参加し、自分たちでできることを考える討議会を開きたいですね。市民が自立する社会のシステムを構築するためにも重要な一歩になると思います。また、津久井JCとの一体化を目指す取り組みも進めます」
−−JC活動の意義をどう考えますか。
「企業経営に近いところにいる若者が本気でまちづくりに挑戦していることだと思います。津久井JCとの統合も市民の一体化への先駆けにしたいという思いで取り組んでいます。メンバー120人が結束して地域を活性化し、子どもたちに豊かな未来を伝える活動をしていきます」
[神奈川中央交通]
広告パネルつきバス停留所上屋を2基設置
3月までに50カ所設置予定
神奈川中央交通(株)(平塚市、高橋幹社長)は12月26日、三菱商事と仏広告会社の合弁によるエムシードゥコー社との共同で相模原および藤沢両市内で広告パネルつきバス停留所上屋の設置を始めた。
風防ガラス付きでデザインも都市景観に配慮し、定期的な点検、清掃を含めた維持管理もエム社が広告収入によって行う上屋で、相模原では市役所前停留所の両方向に2基整備され、26日午前に神奈中の木野運輸部長、エム社のトマ・ゲドロン社長、加山俊夫市長らがこの披露に臨んだ。このあと、今年3月までに市民会館前、グリーンプラザ前、学院前のバス停それぞれに2基ずつ整備、それ以降を含めて市内では50カ所程度設置する予定という。
一方、藤沢市内ではこの日に1基を設置、このあと5基を予定している。これに先立ち同社は2006年12月から横浜市内で11基を設置している。
[子どもサイエンスフェス]小学生や保護者で賑わい
おもしろ実験ショーや実験体験
県立青少年センターと大和市教委教育研究所による子どもサイエンスフェスティバル県央地区大会「冬のおもしろ科学館」が12月20日、同市生涯学習センターで行われ、小学生や保護者らで賑わった。
会場には牛乳パックとストローで竹トンボなどを作る「まわるまわるおもちゃをつくろう!」、ロケットに太陽電池を折りたたんで搭載する技術を使ったJAXA(宇宙航空研究開発機構)の「宇宙の折り紙ミウラ折りに挑戦しよう」など8ブースが設けられ、それぞれに子どもたちが列を作り実験などを体験した。
また、おもしろ実験配達人の佐藤泰さん(県立光陵高教諭)による実験ショー「電磁波ってデンジャラス?〜マルコーニ・テスラ・エジソン大発明家の時代」では電子レンジの中で蛍光灯を発光させたり、電磁波でモールス信号を送信したりする実験を披露。「冬はビリッと静電気!」では静電気がたまった棒を使い、ペットボトルの穴から真っすぐに落下する水を曲げたりする実験も行われ、それが成功するたびに歓声と拍手が湧いた。
1月14日 水曜日
[三菱重工]
フィンランド・ロックラー社を連結
MCFEがTOB
三菱重工(株)(東京都港区)は12月24日、欧州子会社のミツビシキャタピラー・フォークリフトヨーロッパ社(MCFE)が株式公開買い付け(TOB)で合意していたフィンランドの屋内物流器メーカー、ロックラー社発行済み全株式および議決権の約99.3パーセントを取得し、同社の連結対象会社にしたと発表した。
MCFEがこの買い付けに応募した株主および新株予約権の取得に要した金額は約4000万ユーロ(約50億円)で、残りの株式についてもフィランドの会社法に従い強制買い付けを行い、発行済みの全株式取得を目指すという。
ロックラー社は1942年に設立され、欧州における屋内物流機器メーカーでは5位のシェアで、同社は1987年から同機器の0EM(相手先ブランド)供給を受けてきた経緯がある。本社はヤルベンパにあり、従業員は約500人だが、同社は経営陣も含めて今後維持し、同社およびMCFEが社外取締役を派遣するほか、経営管理や技術・製造などのポジションに人材を送り、物流機器の最大市場である欧州で、最近主流になっている提案型物流機器事業の積極展開に向けて、製品のフルライン化などの強化をはかる。
[相模原市議会]
新政クラブが市民アンケート
市政の課題や政令指定都市移行についてなど
相模原市議会最大会派の新政クラブ(久保田義則会長、16議員)が市政の課題や政令指定都市移行についてアンケートを求める活動を開始、12月に日刊紙各紙の折り込みでこの用紙を配布、相模経済新聞1月1日号にも掲載した(7面)。市議会会派がこの種の試みを行うのは初めてと言われ、アンケートでは相模原市政の課題として、行財政改革、経済活性化、高齢者支援、ゴミ環境問題、都市計画、政令指定都市、議会改革など28項目についてチェックする仕組み(複数回答可)と、その課題に対する考えなどを簡単に示す一方、市政全般、市議会、政令市移行への意見、要望を添えるコーナーも設けている。
これらの内容はhttp:/shic.jpからも引き出せ、回答はFAX042−754−9870、Eメールinfo@shic.jpで受けつけ、16議員それぞれに直接届けるのも可能という。また、相模経済新聞でもFAX042−758−1514、Eメールinfo@sokeinp.comで受けつけている。
[イベント情報]
●伊勢丹相模原店が趣味のクラフト展
1月14日から19日まで本館2階のギャラリースクエアで開き、自らの工房で活動する木曽淑江の銀アートクロッシュジュエリーバラのネックレス(5万2500円)、大竹良造の樹木時計とクラフト家具ノアの箱船(2万1000円)、鈴木徳子の皮革工芸メガネケース(4200円)などを販売する。
●県立相模原公園のかながわグリーンハウスがリニューアル工事で3月末まで休館
1月13日から休館、4月1日から装いも新たにオープンする。同公園の指定管理者である(財)県公園協会と(株)サカタのタネグループは3年間の運営を経て、2009年度から5年間の再指定を受けた。
●NPO法人きょういく応援団が母親講座「完璧な親なんていない」の受講生募集
1月29日、2月5日、12日、18日、25日、3月5日の6回、午前10時から正午まで市立総合学習センターで開く。初めての子どもが3カ月以上3歳未満の母親16人を募集。参加費無料だが、保育保険料180円、茶菓子代6回分1000円。申し込みは同応援団 電話042−853−8844。
1月15日 木曜日
[美容室「花顔亭」]
癒しの景観の中でくつろぎの時間を
ピアニスト室坂さんのライブ
癒し感あふれる山並みの景色を一望する美容室「花顔亭」(津久井町鳥屋1792—3、井上栄店長)で12月6日、2回目となるライブが行われ、周辺の人や東京などから中年男女約25人が足を運んだ。
2007年にオープンした同店は完全予約制で営業を続けており、アンティークな木造の店舗内には薪を燃やす暖炉とピアノが置かれ、お洒落な雰囲気をかもしている。井上店長は、恵まれた自然景観の中でくつろぎの時間を過ごしてもらおうと、開店当初から音楽イベントを定期的に開催する考えを持っており、この日は藤野町在住のピアニスト、室坂京子さんを迎えて昼下がりのライブを開催した。
フュージョン系即興ピアニストという定評のある室坂さんは、「子犬のワルツ」「エリーゼのために」「トロイメライ」といったクラシックの小品を始め、サティの作品や「枯葉」などを、とてもこの日初めて同店のピアノに手を触れたとは思えない鮮やかな指の動きで演奏。
休憩時はみんなでケーキとお茶とおしゃべりを楽しみ、その後再びピアノに向かった室坂さんは「リベルタンゴ」(ピアソラ)など激しいリズムの曲を熱演。来場者から大きな拍手が送られた。
[相模原市産業振興財団]
ホームページの発注セミナー開催
交流会でマッチングも
ホームページの作り方や制作・更新の発注について知りたい中小企業事業者とSOHO事業者を対象にした基礎講座、「企業ホームページ作成・発注のノウハウセミナー&交流会」((財)相模原市産業振興財団主催)が1月16日午後1時30分から相模原市立産業会館で開催される。
プログラムは藤田実氏((有)コウチヤ代表取締役)による講演、関連プレゼーション、交流タイム、パネル展示。藤田氏はホームページの作成と発注、自社制作する場合の手順、外注時の注意点、トラブルの心配の無い業者の見つけ方などについてアドバイスする。
また、ホームページを活用して業績をアップさせた事例の発表、パネル展示による実践例の紹介などにより基礎知識の習得に役立ててもらうほか、交流会を通じて事業者や商店主とWebクリエーターのマッチングも目指す。
参加無料。予約不要で直接会場へ。問い合わせは同財団 電話042‐759‐5600。
[相模原事務用品協同組合]
公共備品の転倒を懸念
市に転倒防止策を提案
相模原事務用品協同組合(尾作晃理事長、18社)はこのほど、市内の学校や公民館など公共施設の備品に転倒防止対策を施すための初めての勉強会を開き、約20人が参加した。
同組合は市役所や小中学校に机やキャビネット、パーテーションなど共通の消耗品を納入しているが、組合員の間から「建物は免震・耐震構造になっているが、備品には大きな地震が発生した際に転倒を防止するための工事が施されていない。子どもたちのためにも対策の実施を提言すべきではないか」という声が上がった。
このため、組合として市に転倒防止の対策を講じるよう提案し、併せて実際の仕事を受注できるようにするため市シルバー人材センターに相談。同センターに登録している建築工事の経験者に転倒防止の工事をしてもらえるかどうかを検討するため、この日の勉強会を開いた。
この中で参加者から「工事そのものに困難な点はない」といった反応があったため、同センターと連携して工事を実施することに支障がないと判断した組合は今後、什器購入の際に転倒防止対策の工費を組み入れるよう市に提案する考えだ。
尾作理事長は「学校や公共施設での安全安心の確保がいちばんの狙い。また、組合と人材センター登録者にとって新たな仕事の受託というメリットがある。市に工事の実施を検討してほしい」と話している。
1月16日 金曜日
【とぴっくとーく】
「よりよい地域づくりに全力で取り組みたい」
(社)大和青年会議所09年度理事長
中屋秀夫さんに聞く
−−今年度のスローガンは。
「高い志を持って凛々しく活動しようという思いをこめて『凛』としました。人と地域、家族を思いやる気持ちを忘れず、自分たちの信念を貫く活動を通じて地域の未来を切り開きたいという気持ちもこめました。今年は19人のメンバーでスタートします」
−−具体的な事業は。
「市民、団体、企業の協力を得ながら続けているプルタブ回収事業を継続します。これまでは車椅子と交換してきましたが、今年度は社会的に恵まれない人たちに還元する方法を考えています。環境問題についての取り組みも継続します。大切なのは自分たちにできることを実践することではないでしょうか。私自身の取り組みを例に挙げれば、家の外で食事するときにも自分の箸を使い、店の割り箸は使いません。ほんの小さなことですが、自分の思いを行動で示すことは、胸を張って環境保全を呼びかける支えになると考えます。また、わが国の文化と伝統を映像化した英訳つきのDVDを厚木基地の子どもたちに見てもらい、日本への理解を深めてもらう事業も予定しています。新しい事業としては、日本の近現代史の学習に力を入れます。明治以降の時代背景を学び、外国の人に『なぜ靖国神社に詣でるのか』と問いかけられたとき、『今の日本の礎を築いてくれた人たちにお参りするのは当然のこと』と、信念を持って言えるようにしたいからです」
−−厳しい経済状況の中での活動になりますね。
「こういう時期だからこそ若い世代が汗を流してまちづくりに挑むべきだと思います。そのために必要な志と行動力を持ち、市民と力を合わせてよりよい地域づくりに全力で取り組みます」
「広報さがみはら」の市民カメラマン
津久井の天野さんが写真集を自費出版
「広報さがみはら」の市民カメラマンとして2006、2007年度の2年間にわたり活動した天野暁子さん(65、津久井町青根1089—1)が、津久井地域の四季の自然やイベント、人々のふれあいなどにスポットをあてた写真集「我がふるさと津久井」を自費出版し、山本書店(津久井町中野)をはじめとした相模原市書店協同組合員の13店で販売している。
天野さんは「広報さがみはら」の2006年12月15日号で、市内唯一の木造校舎である市立青根小で学ぶ24人の児童(当時)の姿をいきいきと紹介、同紙の「季節のたより」ではエビラ沢の滝(津久井町)、やまなみイルミネーション(相模湖町)の写真などを紹介してきた。それらに加え、津久井地域をもっと知って欲しいと撮影に励み、計81枚の写真をA5判56頁に収録した写真集にしたもので、写真の横には、青根地区の仲間が協力した俳句も添えられている。
発行したのは1500部で、このうち200冊を市内の小中学校、公民館、図書館に寄贈した。頒価は1冊1000円(税込み)で、書店のほか鳥居原ふれあいの館(津久井町鳥屋)、青根緑の休暇村いやしの湯(同町青根)、津久井湖観光センター(同町太井)でも販売している。
[相武台高校・新磯高校・女子美術大学]
文化芸術教育の協働教育を進める連携協定締結
相模原市内の県立相武台高校(新磯野468、片英治校長)および県立新磯高校(新戸2607—2、川上信昭校長)と女子美術大学(麻溝台1900、佐野ぬい学長)は12月19日、文化芸術教育にかかわる協働教育を進める連携協定を締結した。
昨年4月から協議を進め、この日午前10時から女子美大相模原校舎で両高校長と学長が調印したもので、相武台高は前期の総合的学習として3年生が女子美大の学生および学芸員との共同企画で「学校と地域をアートでつなぐプロジェクト」をテーマに地元の相武台団地グリーンパーク商店街の商店ロゴマークを作成しており、新磯高は開校以来、選択科目「陶芸」を導入し保護者や地域住民による社会人聴講生制度も採り入れた教育活動を行ってきた経緯から連携協定に至った。
こうした中で両高校は2010年4月に統合されるため、この協定締結を踏まえて新高校が柱とする表現コミューニケーション教育のプログラム開発、キャリア教育におけるピアサポート(仲間支援)事業のほか、新高校のスクールアイデンティティ・プロジェクト「愛を伝える」などを推進する。
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