2009年(平成21年)
相模経済新聞社
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9月21日 月曜日・祝日

 

 

9月22日 火曜日・祝日

 

 

9月23日 水曜日・祝日

 

 

9月24日 木曜日

[上條陽子さん]
パレスチナ難民に絵画指導
レバノンの子供たちと交流

 パレスチナ難民への絵画指導を現地で行う活動を続けている、相模原市在住の画家、上條陽子さんが8月10日、レバノン各地での活動を終えて帰国した。
 今回が9回目のキャンプ訪問。7月25日に学生ボランティアらをふくむ7人で首都ベイルートに到着後、世界遺産があるバールベックに足を運び、世界的な観光地のすぐ隣にある難民キャンプで3日間、子どもたちに絵画を教えた。
 その後、イスラエル国境に近いラシャディエのキャンプを訪問。「警戒が厳しくて住民は自由を奪われていると感じた。若者も仕事がないため街をブラブラしている。ある家族を訪れたら父親はストレスで入退院を繰り返し、母親は乳がん。薬は高くて買えず、高度医療は無い。4人の子どもは日本やイタリアなどの支援団体の援助でやっと生きている状態」と、上條さんは難民の生活実態をありのままに語る。
 次に訪れたワーベルでは風船と紙で作った魚の水族館を制作して子どもたちを喜ばせ、再びベイルートに戻り40人の子どもに絵画指導。「せまい部屋にぎゅうぎゅう詰めの状態。停電もあって苦労したが、子どもたちが目を輝かせながら取り組み、素晴らしい絵を描いてくれたのでうれしかった」と言う。
 その一方、延べ600枚分の画材と折り紙1000枚などを、日本からの持ち込みと現地調達でまかなおうとしたが、「十分とは言えず、日本の企業などからの支援を期待したいと思った」と上條さん。
 再会した子ども難民も多く「笑顔を見せてくれたのが何よりうれしかった」と目を細める上條さんだが、「パレスチナ難民は国際的な虐待を受けている」と、国際世論の沈黙を批判する口ぶりは厳しい。来年ユネスコの支援を得て難民の作品展示を柱とする10周年記念展を開催するため、準備に奔走するという。

 

[イベント情報]

●趣味の陶器展Ⅱ
 9月28日から10月30日まで相模原市中央3—7—1のギャラリー誠文堂。花器、皿、茶碗等を中心に展示。電話042—756—3178。

●北丹沢神の川・山の歌コンサートの集い
 10月11日正午(昼食含む)から神の川ヒュッテ。川崎が本拠の南部合唱団(大井かつ子団長)が「山男の歌」や「北上の初恋」など披露。参加費が昼食代含め2000円。NPO北丹沢山岳センター主催。電話042—687—4011。

 

[大和市果樹品評会]
外観と品質があわせて良好

 大和市園芸協会果樹部の農家が生産技術を高め、市内産の果物を市民に知ってもらうため毎年行っている果樹持寄品評会が8月27日、市役所1階ロビーで開かれ、県農業技術センター(平塚市)の技師による審査のあとは即売され、あっという間に売り切れた。
 出品されたのはナシ農家九世帯の「豊水」「幸水」「秀玉」の3種類19点、ブドウ農家8世帯の「藤稔」「巨峰」「紅伊豆」の3種類15点、リンゴ農家1世帯の「つがる」1点で、この35点の形や大きさ、色具合、重さ、糖度などを審査し、優等と1等から3等までを選んだが、同センターの小泉和明技師は「今年は日照不足が続き栽培が難しい年だったが、外観、品質が共に良く、生産者の管理技術の高さがうかがえた」と講評した。優等と1等の果物の生産者は次のとおり。
 〔優等〕中丸愼(ブドウ・藤稔)〔1等〕保田嘉雄(ナシ・豊水)▽山下真一(ナシ・豊水)

9月25日 金曜日

[八起寄席]
通算500回を記念し記念公演
4派バトルを持ち味に

 1986年(昭61)8月に焼肉店八起(やおき、相模原市相模大野6丁目、唐沢章店主)で始まった「八起寄席」が1997年からは市民文化財団の支援でグリーンホール多目的ホールでも開かれるようになり、来年1月18日に通算500回を重ね、これを記念したグリーンホール八起寄席が9月28日から4回にわたって行われる。
 八起寄席は「若手落語家の出演場所がなくて困っている」という話を聞いた唐沢店主の夫人時子さんが「それならうちの店でやったら」と提案、1986年8月30日に第1回目を開いたのが始まりで、以来毎月第1、第3月曜日の定休日に行ってきた。
 それを支えてきたのが毎回20人から30人の常連客で、回数を重ねるうちに名の知れた落語会になり、今日までの23年間で、10周年には故春風亭柳昇と立川談志、入船亭扇橋、三遊亭好楽が出演、通算400回記念では「談志・三技二人会」も開いた。
 そうした中で八起寄席が他と差別化したのが、東京落語会4派によるバトルロイヤル。(社)落語協会(鈴々舎馬風会長)、同落語芸術協会(桂歌丸会長)、円楽一門(三遊亭円楽門主)、落語立川流(立川談志家元)の4派は独自の寄席とか落語会を行っている(一部で合同出演もある)が、八起寄席では4派の噺家が幹事になって出演者を調整、「バトルロイヤル若手実力派競演シリーズ」の落語会を繰り広げてきた。こうした試みは八起だけと言われている。
 しかし、焼肉店の会場は小さく、多くのファンを受け入れられないのが悩みの種だった。そこで低料金による定期的な落語会を模索していた市民文化財団が会場を提供、出演者の交渉や運営、経理などは市民による実行委員会(唐沢代表)が担う形が整い、グリーンホール相模大野多目的ホールでも開くようになり、1999年3月からは奇数月の第3月曜日に「グリーンホール八起寄席」として定期的に開催、これを機に焼肉店では月1回の第1月曜日の開催になった。
 この双方に毎回出演するのは八起が3人、グリーンホールが5人で、500回を通算すると延べで約1700人に上るという。
 その入場者は八起が1回平均25人、グリーンホールは3年前頃までは年間700人で赤字に苦しむ時期もあったが、昨年度は6回の合計で1007人と初めて1000人を越した。
 また、八起が1000円均一、グリーンホールが大人1500円(当日1800円)、学生1000円だが、シルバーは1000円に抑えており、期限なしで使えるスペシャルチケット(回数券4回で5000円)も好評という。
 ちなみに、500回記念事業は別料金になるそうで、9月28日は落語芸術協会編として漫才ナイツ、11月16日が立川流編として立川志の輔、来年1月18日が円楽一門編として三遊亭好楽、3月15日が落語協会編として柳家小三治がそれぞれゲストとして出演する(9月と11月はグリーンホール改修工事のため南市民ホールが会場になる)。

 

[三菱重工業ダイナボアーズ]
相模原市内で公式戦5試合

 三菱重工業(株)汎用機・特車事業本部(相模原市田名)のラグビー部ダイナボアーズが改めてトップリーグ昇格に挑戦する2009年度トップイーストリーグが9月に開幕、12日午後4時30分から三菱重工業相模原グラウンドで栗田工業と対戦する。
 同リーグ戦は全11試合で日程、対戦相手、会場は次のとおりだが、今年度は重工グラウンドで3試合を行うほか、市立麻溝公園競技場で2試合が組まれており、市民も計5試合観戦できる。
 〔9月19日18時〕サントリーフーズ(上柚木公園陸上競技場)〔9月26日13時〕釜石シーウェイブス(盛岡南公園球技場)〔10月18日13時〕秋田ノーザンブレッツ(男鹿総合運動公園競技場)〔10月25日14時〕キャノン(三菱重工相模原グラウンド)〔11月8日14時〕日本IBM(秩父宮ラグビー場)〔11月15日14時30分〕日本航空(麻溝公園競技場)〔11月28日12時〕NTTコミュニケーションズ(秩父宮ラグビー場)〔12月5日14時〕横河武蔵野(武蔵野陸上競技場)〔12月19日14時〕セコム(三菱重工相模原グラウンド)〔12月26日14時〕東京ガス(麻溝公園競技場)

 

[インフォホビー]
中国深?に工場新設
精密加工部品等を製造し日系企業に供給

 (有)インフォホビー(大和市西鶴間2—3—2、亀井一明社長)は、中国国内での受注拡大を目指し、広東省の深?に精密加工部品や生産設備(自動機)を製造する工場を新設、10月から稼働する。
 中国に進出している日本の大手メーカー数社から日本国内で製造される同じ品質の部品や生産設備の供給を受けたいという話が舞い込み、物流の拠点となる深?で対応することにした。
 中国国内の日系企業はこれまで設備を改造するにも日本に一度搬入し、それをまた中国に搬出するという手間をかける一方、関税の問題も抱え、供給体制の見直しを模索してきた。
 同社はアモイに工場を持っているが、部品や生産設備は作らず、現地の提携工場に発注。それをアモイの工場経由で日本国内の取引先に納め、商社的な役割でマージンを得ていたが、最近は企業間で直接、取引をするようになり、同社が介在する余地がなくなったため、物流の最大拠点である深?に工場を新設するもので、既存の3階建ての2階の全フロアー(約1000平方メートル)を借り、従業員も現地で30人ほど雇い入れる計画だ。
 深?は中国の経済特区として上海に並ぶ市場性があり、香港にも近いため、物流の一大拠点になっている。日中間貿易のほとんどは深?経由のためメリットも大きく、同社長は「中国でビジネスをうまく行かせるためにも深?で」と期待をかけている。すでに日系の大連工場など3社から生産設備の引き合いがあり、このうち2社とすでに取引が始まっている。
 工場では部品を作り、その部品を組み立てて生産設備を製造する工程ラインを主力に、中国国内はもちろん日本、世界に向けて販売網を広げていく計画だ。投資額は3500万円ほどだが、景気が冷え込んでいる日本より中国でのビジネスチャンスに賭けた。「不景気の日本で何もしないでいると、仕事がどんどん減っていくばかり。仕事を増やすには、競争力を付ける必要があり、そういうところに仕事は舞い込んで来る」と同社長は話している。

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