2010年(平成22年)
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1月18日 月曜日

[とぴっくとーく]
(社)大和青年会議所理事長の引田俊一さん
外国籍児童に補習教育

——2010年度のスローガンは。
 「『誇り』です。先輩たちが30年あまりにわたり築いてきたものを誇りとともに引き継ぎ、メンバー20人が一丸になってがんばろうという思いをこめました。また、大和を元気にするための活動に誇りを感じながら取り組んでいこうというメッセージでもあります」
——新たな活動計画はありますか。
 「これまでプルタブを収集して車いすと交換する活動をしてきましたが、今年度はこの活動の収益を外国籍の子どもたちの教育のために使おうと考えています。教育は社会の根幹を成すものであると思います。大和には日本語を話せても読み書きのできない2世、3世の子どもたちが大勢います。学校の授業について行けず、途中でリタイアしてしまう児童も少なくありません。そうした子どもたちに読み書きを学んでもらうための場を設け、指導する人と教材を確保するためにプルタブ活動の収益を活用します。また、厚木で開催されるB級グルメの全国大会に出品する大和独自の食品を探していきます。市内の多くの人たちと協力して地域に根差した食べ物を見つけ、大会に出品することで大和の知名度アップにつなげたいと考えています」
——課題は。
 「会員増強が急務です。現状は少数精鋭ですが、まちづくり活動の輪を広げるためにはより多くの人材を迎えることが不可欠です。大和を愛する若い人たちに入会を積極的に呼びかけていきます」
——抱負を。
 「日本JCで外国籍の子ども支援の活動に長く携わってきた経験を地元で生かし、大和JCの存在意義を多くの市民に知ってもらえるよう仲間と一緒に力を尽くしていきたいと思います」

 

[日本飛行機]
南極昭和基地に風力発電機
強風耐久で評価

 南極の昭和基地に日本飛行機(株)(大和市草柳2—28。本社・横浜市金沢区昭和町3175、鈴木伸一社長)が開発した風力発電機を設置することが決まった。同基地を運営・管理し、野外観測を続ける国立極地研究所(立川市緑町10—3、藤井理行所長)が発注したもので、20キロワット発電の縦軸型風車だ。高さ約13メートルで、極地研ではこのタイプの設置は初めて。
 現在、南極の過酷な環境に近いといわれる秋田県にかほ市の仁賀保高原で耐久試験を行っており、問題がなければ南極に移設する。極地研では2011年1〜2月に同じタイプのもの5基を設置し、合計で100キロワットの電力をこれで賄うという。
 同基地は沿岸部に位置するため、内陸部に比べて低気圧の影響を受けやすく、年間のブリザード(台風)日数は約57日にもなる。風速30〜40メートルの強風のため、水平型のプロペラ式風力発電だと過剰に回り過ぎて壊れてしまう。しかし、風の影響を受けにくい垂直軸に回る縦型のブレード(羽根)式を開発、シリーズ化していた同社に白羽の矢が立ち、昨年3月末に極地研向けに納入。風速80メートルでも耐えられるように設計され、しかもメンテナンスの必要がなく、22.5メートル以上の強風が吹くと、自動的に停止する仕組みになっている。
 現在、同基地には55キロワット分の太陽光発電と10キロワットの風力発電(プロペラ式)が稼働しているが、今回の風力発電のほかに太陽光発電施設を今の2倍に増やせば、全体電力の約20パーセントを自然エネルギーで賄うことができるという。後の80パーセントはディーゼル発電機(300kVA×2基、稼動中)を利用するが、地球温暖化の原因となるCО2排出を抑制するため、化石燃料を減らす方向で自然エネルギーの導入を図っている。将来的には太陽光と風力発電で集めた電気を水素に代えて、基地の電力全てを賄うエネルギーシステムが考案されている。
 昭和基地は1957年1月に東南極のリュツォ・ホルム湾東岸の南極大陸氷縁から西に約4キロ離れた東オングル島上に開設された。管理棟、観測研究棟、居住棟、倉庫など延べ床面積は約6820平方メートルに及び、約40名の越冬隊員が1年間の観測活動を送るために必要な施設と設備が整っているが、これら電力を賄うため、化石燃料から自然エネルギーの導入が進められていた。

 

[NPOふれあい自然塾]
国税庁認定NPOに
相模原で第1号

 NPO法人ふれあい自然塾(相模原市西橋本1—16—18、松井利夫理事長)は12月、国税庁から相模原市内第1号となる「認定NPO法人」の認定を受けたと発表した。
 同法人の認定は運営組織および事業活動が適正であり、公益増進のため一定の条件を満たしているのが条件で、認定を受けると所得税、法人税または相続税の課税が寄付金控除等の特例扱いになる。認定期間は2009年12月1日から2014年11月30日まで。
 同自然塾の会員は12月15日現在、個人正会員117人、同賛助会員2人、企業団体会員4社、同賛助会員6社の計129会員を有し、子どもを中心にした自然体験教室を開いており、2010年前半では2月に雪国生活体験、4月にお花見ハイキング、5月には山菜採りトレッキングと牛とふれあい感じる体験、6月に炭作りと軽いハイキングを計画している。問い合わせは電話042—774—8113。

1月19日 火曜日

[うたうたげコンサート]
幼児も親も大喜び
子育て仲間の輪広がる

 子どもの泣き声や立ち歩き、さらには“演奏無視”もOKという自由な発想のクリスマスコンサートが12月18日、県立津久井湖城山公園研修棟で開催され、幼児と母親約50人が参加した。
 子育て真っ最中のプロのマリンバ奏者、松本律子さん(津久井町根小屋)を中心にしたグループ「うたうたげ つくい」が開いたもので、音楽制作は豊岡久美香さん、パフォーマンスは山本ひろみさんが担当している。
 2回目の催しで、夏に初めて開催したところ定員40人を大きく上回る希望者があったため2回に分けて実施した人気イベント。会場を無料で提供している(財)県公園協会が共催した。
 この日はまず、「子どもたちが少しくらい騒いでも気にしない音楽空間です」とあいさつした松本さんが4本のスティックをあざやかに操ってクラシックの名曲や童謡などを演奏。よちよちと畳の上を歩く子や少しむずかる子はいたが、演奏の鑑賞に支障はない程度。
 第2部は山本さんが折り紙で作った星やクリスマスツリー、教会などで会場を飾り、クリスマスの由来などを紹介する歌と話を披露。松本さんがマリンバで伴奏を務めた。
 約1時間のコンサートが終わると、母親と出演者が笑顔で言葉を交わし、母親の膝の上で演奏とパフォーマンスに見入っていた幼児が松本さんに「ありがとう」と声をかける場面も見られた。
 毎年同公園で開かれている「森のコンサート」に出演するなど津久井での演奏活動に熱心に取り組んでいる松本さんは「生の器楽演奏に接する機会が少ない地元の子どもたちに体全体で音楽を感じてもらう機会を作りたいと思い、企画しました。私と同じ子育て中のお母さんにはおしゃべりも通じて気分転換の場にしてもらえればと願っています」と話していた。
 3人はこれからも入場無料でこのコンサートを1年に3回程度開きたい考えだが、資金難が課題で、「幼児と主婦のための音楽とパフォーマンス鑑賞の場の提供という趣旨に賛同してくれる企業や事業所などからの支援を望んでいます」と話している。

 

[子どもサイエンスフェスティバル]
JAXA「体験」も
12ブースで多彩な実験

 県と大和市教委教育研究所による「子どもサイエンスフェスティバル県央地区大会〜冬のおもしろ科学館」が12月19日、同生涯学習センターで開かれ、小中学生や保護者などで賑わった。
 「おもしろ科学館」は毎年夏休みに行っているが、2008年から冬も開くようになり、会場には特殊なフィルムを使ってカラー写真の現像処理を体験する富士フィルム(株)の「カラー写真をつくってみよう」、2つのカメラを使って離れた場所から地形を測る宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「立体視を体験しよう」、振動で回り出す円盤や紙コップの上で踊り出すヘビのおもちゃを作る市立中央林間小の「ふるえるまわる!振動を生かしたおもちゃづくり」など12ブースが設けられ、子どもたちが列を作って体験するひと幕も見られた。
 また、「おもしろ実験配達人」の佐藤泰県立光陵高教諭によるショー「ファラデーはえらい人〜電気とじしゃくの切れないカンケイ」では、磁石をコイルの中で動かすと電気が発生する電磁誘導について手回し発電機などを用いた実験が行われる一方、「ニュートンはえらい人〜チカラとうんどうのふしぎ」では、走っている車から真上に物を飛ばすと、それが車の上に戻ってくる実験も行われ、それぞれの実験が成功するたびに会場は拍手と歓声で包まれた。

 

[サガミチケットサービス]
ドイツとフランスからコレクター
カード1645枚買取り

 (株)サカマコーポレーション(相模原市中央2—13—12、坂間則仁社長)が運営するサガミチケットサービスに12月1日から8日にかけてドイツとフランスのビッグコレクター2人が来店、使用済みテレフォンカード1645枚を買い取り、同店を驚かせた。
 2人はドイツの通称マーチンさん(66歳男性)とフランスのアニーさん(62歳女性)で、坂間社長が在庫の約10トンの中から主にフリー・ホワイトカード約10キロを用意、4日間にわたり合計1645枚を買い取ったもので、マーチンさんは傾頭するクラシックに関係するカード(テレカ前のバーもの)を中心に買い求め、初期カードのディズニー、エアライン、アニメ、美術など幅広い分野にわたって収集した。
 この間、坂間社長が昼食を寿司屋に招待した際は、マーチンさんがフォークでにぎり寿司、スプーンで味噌汁を口にするひと幕もあってなごやかに過ごし、同店の収集力を「グッド・ナイス」と評価、来年の再訪も誓ったという。

1月20日 水曜日

[今井水道]
マンホール内壁切断装置を開発
新技術の研究にも挑む

 水道工事などを手がける(株)今井水道(相模原市中央6—10—26、今井寿幸社長)の取締役会長を務める今井和夫氏が開発、2009年6月に特許を取得したマンホール内壁切断装置が上下水道マンホールなどの鉄蓋取り替え工事をスピードアップする一方で工事費削減につなげ、関連業界で話題を呼んでいる。
 機能的には鉄蓋と接合する調整コンクリートならびにアンカーボルトを上下左右に移動できる円盤状のカッターで切断、発注者の行政の許可を受ければマンホール本体のコンクリートやヒューム管の切断も可能で、消火栓、仕切弁、空気弁を取り替える場合でも同様の機能を発揮する。同時に、工事中の騒音、振動、破砕片飛散を防ぐ工夫もこらした。
 今井会長がこの装置の開発を考えたのは鉄蓋取り替え工事を人力で行っていた頃、路上の工事で時間がかかる分、車の渋滞にもつながるので、作業の効率化を考えたのがきっかけ。それが7年前で、専門学校の夜間部に通って培った製図の作業から取り組み、装置の組み立てなどで試行錯誤を繰り返した末に完成にこぎつけたという。
 そうした中で一番苦労したのが機械の組み立て作業だったそうで、今井会長は「機械製造業者に頼めばすぐ作れるかも知れないが、とにかく自分で作るんだと挑戦、頭の中で案が浮かんでは試みるが、細部の詰めに入ると壁にぶつかってしまい、その繰り返しだった。それでも諦めずに続けたから出来上がった。仕事もそうだが、諦めないことが大切」と振り返る。
 その今井会長は現在、新たな技術開発にも挑んでいる。水道管が劣化あるいは破損して水漏れが生じた状態の中で修復する特殊装置の開発で、70歳を越しても高まる一方の情熱はまだまだ続きそうだ。

 

[ひかり幼児園]
最後のクリスマス会で子ども達の成長祈る
3月で閉園、跡地は市に寄贈され平和公園に

 1963年に創立し、相模原市内で始めてクリスマス会を開いた実績を持つひかり幼児園(西橋本2—19—10、伊倉二郎園長、83)は、今年3月をもって閉園するにあたり、2009年12月19日に同園最後のクリスマス祝会を開き、子ども達の健やかな成長を祈った。
 祝会は午前10時から始まり、第1部では、「神はそのひとり子をくださったほどにこの世を愛してくださった」とイエス・キリストの降誕の意味を園児一同が声を揃えて斉唱、誕生の様子を表わした「きよしこの夜」と救い主の誕生を喜び祝う「もろびとこぞりて」を全員で合唱した。
 続いて伊倉園長先生がエルサレムの様子を解りやすく話した後、全園児が「降誕劇」を丁寧に演じ、園内が清らかな喜びに包まれた。「今年は女の子がいないのでマリア役をどうしようかを思っていたら、女の子が入園してきた」と嬉しそうに語る園長夫人の久恵さん。
 第2部では遊戯「不思議なサンタクロース」「ぼくたち平和守り隊」、合奏「聖者の行進」の後「主われを愛す」を合唱した。
 子ども達は密かに準備した手作りのプレゼントを保護者に贈り、全ての演技を頑張った園児たちへ、「きっと園長先生がサンタだよ」というみんなの予想に反して登場した新サンタクロースからご褒美のプレゼントが渡された。このあと、伊倉夫妻が賛美歌「わが魂を」「雪よりも白く」の2曲を心を込めて歌い、47年間続いたクリスマス祝会の幕を閉じた。
 伊倉園長は8月15日を国民の祝日「平和の日」にして憲法9条を守り抜く意識を高める提唱や、主権在民を基本におく歌を自ら作詞して敗戦後の日本の「新国歌」に提唱するなど、辛く苦しい戦争を二度と起こさないための活動に注力してきた。
 同園は今春で閉園するが、相模原市に寄贈した跡地は平和公園となり、伊倉園長夫妻の想いが受け継がれていく。

 

[神奈川R&D展示会]
中小80社が出展
相模原19社、大和3社

 県は1月15日午前10時30分から県産業技術センター(海老名市下今泉)で神奈川R&D合同展示会を行う。
 県内に研究開発拠点を持つ神奈川R&D推進協議会のメンバー14社(大手製造業)の技術者約500人に県内の中小、中堅企業80社が自社技術などをアピールする展示会で、相模原市内の中小19社と大和市内の3社も出展する。両市出展企業と製品および技術は次のとおり。
 〔相模原〕▽マイクロテック・ラボラトリー(株)(上鶴間本町)小型・高分解能ロータリーエンコーダ。
 ▽エイト技工(株)(氷川町)3D—CADによる構造設計、SH3/4/H8マイコンの組み込みソフト開発。
 ▽(株)ジェイパーソン(SIC)ADI Blackfinプロセッサ搭載の評価基校を使用した低価格ソフトウェアスターターキット。
 ▽(株)メディアプラス(千代田)Windowsデバイスドライバ。
 ▽相模ピーシーアイ(株)(田名)プリント基板への穴あけ、外形加工、鏡面研磨用治具製造。
 ▽(有)コンタミネーション・コントロール・サービス(下九沢)シリカコートによる生体活性表面処理。
 ▽新光ネームプレート(株)(田名塩田)多面付け成形による装飾表面処理、金型微細彫刻表現。
 ▽日本電子工業(株)(中央)環境調和型機能性表面処理(改良・硬化・低摩擦係数)DLC—Siおよび部分硬化処理の提案。
 ▽共立機械製作所(株)(下九沢)難削材加工と微細穴加工、試作技術。
 ▽サイエナジー(株)(SIC)ラミネートフィルムなどの欠陥検出を可能にした軟X線検査装置。
 ▽マイクロ・スクエア(株)(相模大野)電子基盤へのBGAパッケージ実装における半田検査スコープ。
 ▽(有)共伸テクニカル(田名)超音波伝搬の制御。
 ▽グローウィング(株)(相模原)人間を追跡し移動するメカトロ系制御技術。
 ▽(株)パパス(田名)大型アルミ真空チェンバー製造の溶接技術と特殊材等の溶接技術。
 ▽アイルドリーム(株)(すすきの町)イオン散布による静電気除塵除去装置。
 ▽イマジスタ(SIC)マンモグラフィー向けのイメージファイバーを利用した大面積X線テレビカメラ。
 ▽永進テクノ(株)(下九沢)浮上油回収装置による油水分離および再生油の回収。
 ▽(株)リガルジョイント(大野台)流体制御機器・モジュール化。
 ▽(株)青電舎(SIC)ワイヤレスヘッドの静電エンコーダ。
 〔大和〕▽KRDコーポレーション(株)(中央林間)耐熱&耐寒・耐薬品
 セラミックICタグ。
 ▽(株)ユニハイトシステム(下鶴間)斜めCTを使用し非破壊にて実装基盤や電子部品等の断層撮影を行い、不具合解析に役立つ「三次元X線CTシステム」。
 ▽エクストコム(株)(大和東)超小型・高精度エンコーダセンサと変調波レゾルパ。

1月21日 木曜日

[相陽建設]
経営計画発表会行う
リコー販売事業本部田村氏の特別講演も

 相陽建設(株)(相模原市西橋本5—3—11、古橋裕一社長)は12月4日、サンエール相模原で経営計画発表会を行った。
 就任して3年目の古橋社長にとって初めての試みで、「図面と施工の整合性が厳格化された建築基準法の改正に対応するため前年の売り上げが3億円減った。しかし景気や環境の変化に関わりなく売り上げを伸ばしている企業があり、そうした企業は理念を持っている。その理念を今後、社員だけではなく協力業者とも共有して臨みたい」と挨拶した。
 前半は(株)リコー販売事業本部審議役の田村均氏による特別講演「顧客満足ってどうやるの?」が行われ、同氏は「アメリカでは顧客に選ばれる優れた企業の研究が行われている。業績の伸びている企業はインスタンス(見えない資本)を持っている。決算書に見えない事をしている企業が伸びるのは、理念を持った経営をしているから。建築業界が扱う物件は不安商品。買った物を自分で直せない、生涯で何度も購入しないというこれらの不安を顧客から取り除くためには、心構えだけではできない。お金、時間をうまく活用する具体的な戦略と経営理念が必要で、気に入ったかどうかで商品を選ぶ価値観を優先している今の顧客に選ばれる企業になるためには、社員全員が一致した価値観を持つ経営を行う必要があり、ただ単に景気が悪いからと言うのでは言い訳になる」として、顧客満足度に向けた価値観と理念の共有が重要と強調した。
 後半の経営計画発表会で示したのは新年度のスローガン「相模原の太陽となる」を掲げ、初心に帰って業績を伸ばす計画。この後、協力業者と社員それぞれ3人を表彰した。
 最後に古橋功順取締役会長は「今は中小企業にとって素晴らしいチャンス。景気が悪いからこそ前に進む必要がある」と促し、社長をはじめ社員を激励した。

 

[オザキ総業]
スーパー空調工事が旺盛
事業拡大も視野に

 空調技術を基軸に事業展開する(有)オザキ総業(大和市上和田2493、尾郫春雄社長)が主力とする大手スーパーの空調設備関連の管工事が旺盛だ。同社はスーパーの食品の鮮度維持・管理に欠かせない冷凍・冷蔵システムを提供しており、特定スーパーの指定業者にもなっている。
 業種は建設業の管工事業で県から許認可を受けている。オーケースーパーなど全国展開する店舗の冷蔵ショーケースなど空調設備施工に特化した技術を持ち、小規模ながら事業を拡大している。
 現在、東京・多摩の羽村市と足立区に出店する2軒の大型スーパーの空調設備の仕事を請け負い、過密なスケジュールをこなしている。羽村市のスーパーは2月オープン予定だが、建築工事に合わせて作業を進めなければならず、現場での打ち合わせは欠かせないという。
 この不況下でもさほど業績は落ちていないが、毎月、コンスタントに受注できる状態にはなく、厳しい経営環境にあるという。「請け負った現場がダブってしまい、1つの現場しか請けられないことがよくある。次の仕事が始まるまで1カ月間隔が開くと、その分の収入が減ってしまう。ダブらないようコンスタントに受注できればいいが…。これがもっかの悩み」と話す。
 空調設備の配管には銅管が使われる。銅管の長さは全て4メートルに統一されている。店舗面積によって使う本数は違うが、大型店では数百本単位で使うという。銅の価格が上昇し始めており、これも心配のタネだ。将来的には車の耐寒テストをする冷蔵庫や港の保冷倉庫の空調設備分野まで事業を拡大したいという。

 

[JAXA]
相模原キャンパスで宇宙教室
1月23日に

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育センターと相模原市は1月23日午前9時からJAXA相模原キャンパス(由野台3—1—1)で「銀河連邦☆ジュニア宇宙探険隊」と銘うったコズミックカレッジ(宇宙教室)ファンダメンタルコースを開く。
 宇宙をテーマにした教育活動を通して科学の楽しさや不思議さに触れ、科学への関心や探求意欲を喚起する体験型教室で、2009年度に全国約100会場で開く1つで、プログラムとして①小学校2年生以下の児童と保護者を対象にしたキッズコース②小学校3年生から中学3年生までのファンダメンタルコース③小学6年生から高校3年生までのアドバンストコース(宿泊型)がある。
 相模原キャンパスで開くのはこのうちファンダメンタルコースで、「宇宙はどんなところかな」の解説や「飛ぶ科学」ロケット実験、同キャンパスの施設見学などを行い、約60人が参加する。問い合わせは市役所文化国際課。電話042—769—8202。

1月22日 金曜日

[ガスター]
家庭用燃料電池システム開発
東ガス、リンナイなどと

 ガス給湯機器など製造、販売する(株)ガスター(大和市深見台3—4、中西誠一社長)が塗装工程で排出される揮発性有機化合物(VOC)の排出削減に率先して取り組んだことが環境省から評価され、このほどVOC対策功労者表彰を受けた。VOC対策に取り組む優良企業・事業所を対象に一昨年度から表彰しており、今回は同社のほかに6社が表彰された。
 VOCは塗料、洗浄剤、接着剤、インキなどからの排出が全体の75パーセントを占め、塗料などを多く使う業種からの排出が多く、光化学スモッグの原因にもなっている。来年度までに3割削減(12年度比)を目標に排出規制がスタートし、官民挙げて対策を進めてきた。
 同社も工場内を大幅に改善する設備工事を昨年6月に完了させ、99.5パーセント削減に成功。従来の溶剤塗装からVOCを含まない粉体塗装に切り替え、CО2を25パーセント排出削減したことも評価された。
 同社は今年2月、化学物質の使用状況を工場周辺の住民に開示してリスクコミュニケーションを行い、排出量を基準以下に削減したことで「PRTR大賞2008」(社団法人環境情報科学センター主催)優秀賞を受賞ししおり、これも表彰されるきっかけにもなった。
 VOC対策功労者表彰検討会の小林悦夫委員長は「近隣から臭気改善要請を受けて、住民とのリスクコミュニケーションを重ね、悪臭防止とVOCの削減を図ったことが評価された」と講評した。
 同社の佐藤元昭専務は「溶剤塗装から粉体塗装に全面的に切り替え、VOCを99.5パーセント削減し、併せて電力、ガスをコストダウンしてCО2を大幅に削減した。近隣住民と一緒になって取り組んだことが評価されたと思う。この賞を励みに、さらに環境にやさしい工場づくりを目指したい」と受賞の喜びを語った。
 表彰式は法曹会館(東京・霞が関)で行われ、環境省水・大気環境局大気環境課の山本光昭課長らが出席し、VOC対策功労者表彰検討会の小林委員長から表彰状が授与された。同社はこの後、別室で行われた同省主催の「大気汚染防止推進月間」の大気環境保全活動功労者の表彰も受け、二重の喜びとなった。

 

[カープ入団の伊東選手]
大和市出身で入団報告に
大木市長が激励

 大和市出身で昨秋のプロ野球ドラフト会議で広島東洋カープから5位に指名され、ピッチャーとして入団を決めた伊東昴太(いとう・こうた)選手が1月4日、市役所を訪れて大木哲市長にこの報告を行った。
 伊東投手は市内で生まれ、市立上和田小、同上和田中を卒業、小学生時代は地元の軟式野球チームに所属、中学時代は横浜市内の硬式野球チームで活躍。高校は市内の実家を離れて岩手県の盛岡大学付属高校に進学して野球部入り、2年生の夏に甲子園に出場、3年生の春には春季東北地区高校野球で同高初の優勝を飾った。
 身長186センチ、体重70キログラムの伊東投手は140キロを超える速球を投げる左腕として期待されており、この報告を受けた大木市長は「仕事始めの日から、大和市民にとっても明るいニュース。ぜひ頑張ってください」と激励した。
 これに対し、伊東選手は、「まず体をじっくり作っていき、そのうえで1年にあがって横浜スタジアムなど地元の球場で行われる試合に出場したい」と抱負を語った。
 その一方で、市内の子どもたちに「夢を持ち、それに向かって諦めずに頑張って欲しい」とメッセージを託した。
 背番号「67」の同選手は2月からの春季キャンプに向けて1月9日から広島県の寮に入り、新人選手の合同自主トレを始めるという。

 

[県自然環境センター]
「平年より少ない」
今春のスギ花粉飛散

 県自然環境センター(厚木市七沢)は12月18日、今春のスギ花粉飛散量は「平年より少ない」と発表した。
 県北(津久井町など6カ所)、県央(厚木市など9カ所)、県北西(秦野市など6カ所)、県西(小田原市など9カ所)のスギ株30カ所で花粉を飛ばす雄花の着花量調査を11月に行った結果、着花点数の平均値が15.7点で一昨年の51.1点より69パーセントも少なく、県央部では平均値よりやや低く、他の3地域でも大きな違いは見られなかったため「平年より少ない飛散」と判断した。
 この調査を開始して12年間の着花点数の平均値は44.4点で、2009年の平均値はこれを大きく下回ったもので、1998年、2003年に次いで3番目に少ない量という。この要因として同センターは、7月から8月にかけての日照時間が少なかったのが影響していると見ている。
 一方で同センターは花粉の発生源、対策として「花粉の少ないスギ・ヒノキの品種」の選抜を行い、県内のスギの苗木はすべてこの品種にしていると言い、あわせて「無花粉スギ」の開発も進めている。

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