2月1日 月曜日
[相模原市]
エフオーアイに地域経済賞
東証マザーズ上場で
相模原市は1月20日、2009年11月20日に東証マザーズ市場に上場した(株)エフオーアイ(小山1—1—10、奥村裕社長)に地域経済賞の楯を贈呈する。
同賞は市内に本社を置く法人が株式を上場したり、優れた技術開発で著しく業績を上げたりするケースを対象に、地域経済の発展に寄与するのを祈念して贈呈している。
1994年に設立された同社は、半導体製造装置の要素、製品開発および販売とフィールドサービスを行い、上場を果たした。資本金が68億4667万円、役職、従業員数は約210人。
[吉川啓示画伯生誕100年展]
ベルヴィ相模原で年間4回連続開催
相模原市上溝に生まれ、県警警察官を定年まで務めるかたわら院展画家として入選を重ね、2006年1月に95歳で他界した吉川啓示画伯の生誕100年を記念した作品展が1月6日からベルヴィ相模原(清新8—2—7)で始まり、訪れる人たちの目をひいている。
同画伯の顕彰会(鈴木実会長)が主催、(株)ハシモトコーポレーション(相模原市宮下2—11—4)が作品の監修にあたって始めたもので、1月から3月までは「平成富嶽三十六景」として、同画伯が初心にかえり画業の集大成として取り組んだという富士山の冬景色などの作品を展示している。
続く4月から6月までは「神奈川名所百五十景」として、県警親会の機関誌「警親」の表紙を飾った県内各地の風景画の中から選別された150景の一部を展示する。このあと7月から9月までは田中以知庵画伯の原画「奥の細道」に触発され、2000年と2001年の春、秋の計4回にわたり友人たちに支えられ全行程を回って描いたという「奥の細道をたずねて」をテーマにした作品を展示する。
さらに10月から12月までは2005年の個展で披露した2曲屏風の「豊年喜雀」を展示する。実り豊かな稲穂に群れをなして戯れる雀たちを描いた大作で、「吉川画伯の原風景」とされる。問い合わせはベルヴィ電話042—756—2511。
[神奈川県]
2009年度優良工場に相光技研と日本パッケージシステム
県は1月18日、2009年度の優良工場として5工場の表彰式を県庁で行い、このうち相模原の2社が表彰を受けた。
2社はソーラー街路灯装置および半導体製造装置の精密部品を製造する(株)相光技研(田名)と、ICタグ用およびセキュリティ用フィルムアンテナを製造する日本パッケージ・システム(株)(田名)で、このほかの3社は泉橋酒造(株)(海老名市下今泉)、(株)工研(座間氏小松原)、(株)末吉ネームプレート製作所(川崎市多摩区)。
同表彰制度は県内に立地し製造業を営む中小企業の工場を対象に経営成績、作業環境、生産技術に優れ、労働災害や公害防止、労働時間の短縮、環境関連手続きの遵守などに取り組んでいる工場を選出、表彰しており、1958年度から開始、今年度分を含めて668工場を表彰している。
2月2日 火曜日
[トップセールスに挑む]
(株)エムエスエー代表取締役の宮島誠さん
片手で切れるペーパーホルダー「カターテ」を開発
(株)エムエスエー(相模原市中央6—2—1)は片手で切れるペーパーホルダー「カターテ」の製造販売企業。宮島誠代表取締役が開発した。
カターテは、その名のとおりトイレットペーパーやキッチンペーパーを片手で引き上げて左右どちらからも切れるのが最大の特徴。切ったあと次の引っ張り出しに便利な垂れ紙部分が残る、刃先が丸い安全刃できれいに切れるといった構造上の特長も持っており、宮島さんは現在、特許と実用新案合わせて15件を申請中だ。
「世の中で本当に必要とされる品物を作りたかった」というのが開発の動機。もともと木工用錐(きり)やドリル研削盤に精通し、JICAの一員としてフィリピンで刃物の指導に携わり、県の刃物アドバイザーも務めた。その高度な技術を駆使し、福祉施設、高齢者施設への普及を目指して製品化したのがカターテにほかならない。
国際見本市に出展するなどしてPRに努めたところマスコミが反応し、2007年11月にテレビ東京の「トレンドたまご」で取り上げられた。
その後、国際福祉機器展への出品などを経て2008年に出展した第56回かわさき起業家オーディションでは、カターテの優れた機能が認められて大賞など3賞を同時受賞。2009年に初めて開催された川崎市福祉製品アイディアコンテストでも応募42社中、入賞6社のうちの1社に入った。
このように片手に麻痺がある人や高齢者を助ける高い機能性は折り紙付きだが、宮島さんはプラスアルファの効果も強調する。それは感染症の予防効果。
「トイレットホルダーに一切触れずに用を足すことが可能なため、院内感染の予防を初め、さまざまな施設や鉄道、飛行機などあらゆる分野での感染症対策に役立つ。また、ホルダー自体も最高級ステンレスを素材にした鏡面仕上げのため、病原菌が付いてもすぐ拭き取ることができる」
価格は1台8800円。これまでの納入実績は約200台。病院や公共施設、学校、福祉施設への納品がほとんどで、昨年末には平塚市内の特別養護老人ホームに納品した。北海道や遠く韓国などからも引き合いがあるという。今年も販売拡大を目指してホームページや見本市などへの出展によるPRに努めるが、ホルダーを横に2台つなげた連結式の新製品の販売も本格化させていく。
技術家社長の信条は「天は自ら助ける者を助ける」。これを仕事上のモットーに言い換えると「オンリーワン技術による脱下請け」ということになる。「事業でいちばん大事なのはビジョン」と語る人が自分のビジョンを形にした商品は今後、普及の度を高めるはずだ。本人の言によれば「金は後から付いて来る」のだから。
[メディックス]
求人紙のユメックス代理店に
求人紙を発行するユメックスの新代理店、(株)メディックス(大和市中央林間1—5—6、石井ビル2F、安井美智子社長)が12月7日に設立した。同社は大和市内を中心に、周辺エリアにも営業をかける方針。当面、求人案内を主力に運営するが、オフセットや各種複写伝票印刷など印刷事業や電飾看板などサイン事業分野にも進出する計画を持っている。
[税理士法人りんく]
税制改正のポイント、メルマガで発信
税理士法人りんく(相模原市共和4—13—5、小久保忍代表)はこのほど、昨年末に閣議決定された税制改正大綱のポイントをメールマガジンで発信した。法人税率などを解説している。http://www.link-tax.jp
2月3日 水曜日
[シュタイナー学園]
八王子で学園教育展を開催
文具販売やワークショップも
学校法人シュタイナー学園(相模原市藤野町)は2月12日と13日に同学園教育展を八王子で開く。
12日はJR八王子駅北口のNICO CAFE(ニコカフェ)で午前10時から同学園の教育を紹介するパネル展と、子どもたちが授業で使うみつろうクレヨンなどの文具、子育てや昔話などの書籍、羊毛やシルク、リネンなどを使った親たちの手づくり品を販売する。また、ワークショップ「自然の素材から手でつくる」も行う(材料費100円前後)。
13日は会場を同駅北口の八王子市学園都市センターの東急スクエア12階第5セミナー室に移し、午前9時30分から18歳以上の人を対象にした体験講座「シュタイナー教育の授業」として、木村義人教員が「1年生の授業」、秦理絵子校長が「オイリュトミー〜心と体にはたらく動き」をテーマに行う。また、第3セミナー室では前日同様のパネル展などを行う。問い合わせは同学園 電話042—686—6011。
[小田急電鉄]
6日からバレンタインアイランド
江ノ島全体を彩る
小田急電鉄(株)(東京都新宿区)と江ノ島電鉄(株)(藤沢市)および(株)サンリオエンターテインメント(東京都多摩市)は2月14日、「バレンタインアイランド江の島」の一環として、サンリオのキティとダニエルによる歓迎イベントを行う。
「バレンタインアイランド」は2月6日から14日まで江の島全体を数百個のミラーボールで彩るイベントで、14日にキティとダニエルが登場するのは午前11時からの新江ノ島水族館における「イルカショースプラッシュ!」、午後3時から外国人向けイベントを行う同島内のサムエル・コッキング苑、4時30分からの同苑におけるフォトセッション、同アイランド点灯式で、ライトアップする時間は午後5時から8時まで。
なお、2回目のグリーティングイベントでは粗品のプレゼントも行う。
[相光技研]
LEDの道路照明灯を開発
CO2約60パーセント削減
経費がかさむ照明灯からエコロジー光源へ——。相光技研(相模原市田名2286—1、本田義廣社長)は交換が可能な道路照明用「LEDライト」(商品名)を国内で初めて開発した。特許申請もしており、6月頃をメドに市場へ投入する。ソケット(口金)をそのまま使用でき、電球を交換するだけの手軽さだ。
既存の街路灯にLEDを付ける場合、ランプシェードごと交換するか、新設するかだったが、同社開発のLEDは、その必要性がまったくなく、規格統一された電球の口金(26と39)に簡単に注入できるよう設計した。街路灯のほか、今後は高速道路の照明灯も視野に入れて開発していく予定。
LEDライトは約10年間交換が不要で、100ワット相当の水銀ランプと比較して電力量、CО2排出量を約60パーセント削減する。
さらに一般の照明用光源のなかで最も効率が高いといわれる高圧ナトリウムランプやメタルハライドランプと比べても消費電力、電気代は大幅にコストダウンできる。
同社によると、水銀ランプの電気代(10年間)が約10万円だったのに対し、同ライトは約4万と半分程度。高圧ナトリウムやメタルハライドと比較しても同様で大幅にコストダウンができる見込み。
2月4日 木曜日
[相模原事務用品協同組合]
県中小企業団体中央会から優良組合表彰
相模原事務用品協同組合(相模原市中央3—12—3、商工会館内、尾作晃理事長)は1月15日、優良組合表彰受賞記念祝賀会を小田急ホテルセンチュリー相模大野で開催した。同組合は1月7日、県中小企業団体中央会から優良組合表彰を受賞し、賀詞交歓会と併せて行った。
この日は相模原市の小星俊行副市長や同商工会議所の小俣那正副会頭、県中小企業団体中央会事業開発部の内田進主査、民主党の本村賢太郎代議士、さらに取引先の企業など総勢約150人が受賞のお祝いに駆けつけ、慶賀を祝った。
冒頭、あいさつに立った尾作理事長は、受賞した経緯や喜びを語った後、市などの発注機関に対し、事務用品の分離・分割発注の適正化などに言及。同中央会による賞状授与式が行われた後、内田主査があいさつし、官公需適格組合としての実績と地域貢献、環境への取り組みなどを評価した。続いてあいさつに立った小星副市長は、「組合のますますの発展を祈念したい」。同会議所の小俣副会頭も「素晴らしいスタートを切った。2010年も盛り立てて行きたいので頑張ろう」とエールを送った。県文具事務用品団体連合会の野中伸恭副会長の音頭で参加者全員が乾杯し、祝賀会に入った。同組合の取引先の紹介なども行われ、会場は祝賀ムードに包まれた。
[精光技研]
セラミックス強度の超小型試験装置を開発
横浜国大とマッチング
(株)精光技研(相模原市上溝4504—7、田中幸司社長)は、セラミックスの破壊強度を強化するために必要な試験治具「走査型プローブ顕微鏡付設超小型試験装置」を開発した。セラミックを研究する横浜国立大学の多々見純一准教授(工学)が同装置を開発できる県内中小企業を探していたところ、神奈川産業振興センター(KIP、横浜市中区)が仲介して実現した。同社は大学や企業などへの試作向けの評価装置や実験機設計・製作、さらにマイクロマシン分野で豊富な実績があり、大学側とうまくマッチングした形だ。受託開発費は約150万円。
同装置は磁石で顕微鏡に取り付け、測定不能であった4ミリ以下のセラミックス試験片に横から力を加えて強度や形状の変化を見る。圧力は0—50ニュートンで、ナノメートルレベル(ナノは10億分の1)の位置決めができ、微小電気機械材料システム(МEMS)分野への波及効果にも大いに期待できるという。
同社はオプト(光学技術)、マイクロ(精密技術)、真空の蓄積技術を駆使し、実験治具や生産機器などを設計・製作しており、完全オーダーメイドで受注している。
[Sokei短信]
●相模原市がインフルエンザ流行警報を解除
市内39カ所の定点医療機関における1週間の平均インフルエンザ患者数が12月28日から1月3日までに1医療機関あたり3.74人と、国立感染研究所が定める注意報レベルの10人を下回ったのに続き、1月4日からの週が6.67人、10日からの週が6.49人といずれも下回ったため、1月20日に警報を解除した。市内で流行が始まったのは2009年8月中間で、10月に16.55で注意報、33.45で警報を出したが、その後沈静化していた。
2月5日 金曜日
[シコー]
携帯向けの世界最小円筒形振動モータ開発
省電力化も進める
シコー(株)(大和市下鶴間3845—1、テクノプラザ大和、白木学社長)は、携帯電話のバイブレータ向けに世界最小の円筒形振動モータを開発した。同社従来品より大きさ(体積)を約6割小さくしたが、振動量は従来と変わらない性能を実現した。
開発した「H3シリーズ」は高さ3ミリ、胴体の長さ6ミリ。4ミリだった高さを縮め、大きさを約80立方ミリメートルにした。両側に重さを定めた分銅(金属のおもり)を付けたことで、従来と同じパワーを可能にした。モータの素材であるマグネットやプラスチックなど20種類のうち12〜13種類を見直すと同時に部品の精度を高め、小型化に成功した。従来品よりも少ない電流でモーターが回転するようにして省電力化も進めた。
同社は高さ4ミリ、長さ(胴体)5.5ミリの振動モータ「L5.5シリーズ」も併せて公表した。長さ8ミリの従来品より2.5ミリ、大きさを約109立方ミリメートルまで縮めた。長さ半分の分銅を両側に振り分けたことで、従来比で1.5倍以上の振動量に成功した。
両シリーズとも国内外の携帯電話メーカーの要求によって開発したもので、3年ほど前に研究開発に取り組んだ。携帯電話の薄型化、高機能化は進み、それに合わせて部品の小型化が求められている。
同社は中国上海の工場で量産体制に入る見通しで、それぞれ月間で200万個の販売を目指す。携帯電話のほか、電動歯ブラシのバイブレーションや振動で時刻を知らせる女性用の薄型腕時計などにも応用し、収益を確保する意向だ。
[キャタピラージャパン]
新モータグレーダ発売
エンジン出力アップ
キャタピラージャパン(株)(東京都世田谷区)は1月、道路工事における整地や除雪作業を担う三菱MG230Ⅲモータグレーダを新発売した。
2003年1月に発売したブレード長3.1メートルのモデルチェンジ車で、新世代環境対応型エンジン「ACERT」を搭載、3.1メートルクラスとしては業界で唯一、オフロード法に対応、エンジン出力も従来機比で約3パーセントアップの92.8キロワットにして生産性の向上をはかった。
また、ガラス面積を拡大した新型キャブ(オプション設定)の搭載で運転視界面積を約5%向上させ、エンジンフードのスロープ型化で後方視界も一層改善した。
工場裸渡しの標準販売価格はキャノピ仕様1980万円、キャブ・ヒータ仕様が2121万9800円、キャブ・エアコン仕様が2227万8200円で、年間50台の販売を目指す。
[Sokei短信]
●相模原市がお酒で政令指定都市移行をPR
4月1日の政令市発足を市民に周知するため、市が作成した「見晴らしがいい都市。」のPRシールを市内で販売される清酒、ワイン、焼酎など酒類商品に貼付するもので、相模原商工会議所を窓口に小売酒販組合加盟店、デパート、スーパーの協力を受けて行い、約10万点の商品に貼られて順次、店頭に並び始めるという。
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