4月12日 月曜日
[さがみはら産業創造センター]
低炭素システムでプロジェクト
企業8社と大学で
(株)さがみはら産業創造センター(SIC、相模原市緑区西橋本5—4—21)は低炭素システム現地見学会を3月24日から31日までの3日間、橋本台4丁目の職業能力開発総合大学校で行った。
太陽光や雨水など自然の恵みを活用した安全で安心な低炭素社会システムの構築に向けた経済産業省の2009年度の技術発掘・社会システム実証モデル事業に採択され、市内および市外企業各4社と大学1校を集結して燃料電池システムを活用した太陽光発電、オゾン水生成装置による雨水浄化を披露した。このプロジェクトに参加した企業と大学は次のとおり。
【流体制御システムの開発】▽(株)テクノメイト(東京都八王子市)▽日本コントロール工業(株)(埼玉県坂戸市)【システムエンジニアリング】▽澁谷工業(株)(石川県金沢市)【オゾン水生成技術・流体制御システム関連】(株)リガルジョイント(相模原市南区大野台1—9—49)【燃料電池システム関連】▽(株)FC—R&D(相模原市中央区清新5—5—8)▽東京都市大学(東京都世田谷区)【電力制御関連】▽(株)サンリッチ(相模原市中央区淵野辺本町2—1—8)▽(株)ジェイパーソン(相模原市緑区西橋本5—4—3・SIC内)▽新栄電子計量器(藤沢市)
[大和市さくら文芸祭]
166点を短冊で展示
最優秀作品表彰
大和市内の在住在勤者らと市内の団体・サークル会員を対象に募集した短歌、俳句、川柳の作品を展示する大和市主催の「さくら文芸祭」が3月18日から22日まで高座渋谷駅前複合ビル「IKOZA」1階のギャラリーで開かれ、訪れた来場者が「文芸祭あなたが選ぶ春のうた」と称して気にいった作品を投票する試みも行われ、話題を集めた。
毎年秋の大和市文化祭一般公募展からこの3部門が独立して4回目となる展示会で、今年1月に「春」をテーマに各部門の作品を公募、その応募作品166点を短冊にしるして展示したもので、各部門の最優秀賞と優秀賞21点が選ばれ、22日にこの表彰式がIKOZA3階で行われた。このうち最優秀賞の作品は次のとおり。
〔短歌〕目の手術終わりて庭の芝踏めば確かにこもる春のぬくもり(下鶴間・小林宏子さん)〔俳句〕川辺りに里山残す基地の春(中央・田中清次さん)〔川柳〕待ち兼ねた春一杯の新園児(上和田・島田信吉さん)
[相模大野南新町商店街振興組合]
太鼓の競演で南新町をアピール
小田急線相模大野駅南口の相模大野南新町商店街振興組合は3月21日、「鶴の恩返し 太鼓まつり」と銘打った春のイベントを開催した。
暴風雨一過の好天に恵まれて近隣の老若男女が見物に訪れ、模擬店が並ぶ中、相模太鼓、相模竜王太鼓、相州太鼓の3グループが相次ぎ豪壮華麗な演奏とパフォーマンスを披露。来場者から盛んな拍手を受けた。午後はおみこしもお目見えして南新町商店街のPRに一役買った。
4月13日 火曜日
[トップセールスに挑む]
安原宝石店店主の安原信人さん
「作品は心」信条に1点ものの宝飾品を製作
華やかな宝石を扱う店にしては飾り気の少ない店構え。そのたたずまいは、安原宝石店(相模原市南区東林間4—13—4)店主の人柄と経営姿勢をそのまま物語る。
「幼い頃からきれいな石が好きだった。自分の会社を持ちたいという夢もあった」という安原さんは、20歳のときから横浜で宝石加工の修業を重ね、20歳代半ばで自分の店を持った。加工した品物を妻のかよ子さんが飛び込みで売り歩いた。国中に活力がみなぎっていた時期で、「結構、売れた」という。
25年ほど前に東林間に転入。仕事柄もあって当初はかなりの額のローンを抱え、「背水の陣を敷く思いで、一時期は夜も眠れなかった」。そんなときかよ子さんの一言が救ってくれた。「大丈夫。死にはしないわよ」。これを励みにして仕事に打ち込んだ。二人三脚の経営はやがて、「とことんやれば何とかなる、道は開ける」という人生観を職人店主の心に刻み付けた。
「うちの強みは、先に作っておいたオリジナル商品をお客さんに提案できるところ。気持ちをこめて作った一点物を展示している。妻の営業力も店を支えている大きな要因。お客さんが考案したデザインを基にして製作することも多い。不用品の買い取り、作り替え、指輪のサイズ直しなど、さまざまなニーズに応じている」と安原さん。近隣だけでなく横浜、都内などからのリピーターが多く、中には親子三代にわたる客がいるのは、そんな気配りが信頼を寄せられているためだろう。
作業場とショーケースを備える店内には数十万円から2万円程度までのネックレスや指輪、ペンダントなどが展示されている。ホームページでPRしている自信作は、プラチナ台ヒスイの指輪(16万8000円)、プラチナ台ルビーのブローチ(14万8000円)など。現在までの作品数は約2000点という。
「販売価格は自分で納得した値段。目先の市場価格にはこだわらない」と淡々と語る背景には、貴金属自体の相場の変動、流行による作品の人気の浮き沈みなどの要因もある。
変わらないのは「一人ひとりのお客さんにいちばん合ったものを提案する」という姿勢だ。だから、店内に貼り出したポスターのキャッチコピーは客にさりげなく語りかけている、『貴女へ…』。
「作品は心。うまく作ろうとしてもいいものはできない。見栄えを考えるのではなく、自分の心を込めて作ることが自分自身で納得できる作品を生む唯一つの方法」
自らの経験に加え、焼き物や骨董の鑑賞を重ねて会得した作法の極意をこう語る安原さんにとって、ベテランの域に達した今も研鑽の日々が続く。当然、自分の過去の作品を見る目は厳しいが、「これだけは今見ても、自分の心を感じる」と評価する作品がある。言うまでもあるまい、若い日、かよ子さんのために初めて作った思い出の作品。安原さんの全ての作品の原点はそこにある。
[アパイアシステム]
高齢者見守りサービス開始
センサー感知で
「離れていても安心—」 アパイアシステム(株)(相模原市松が枝町16—12—1005、吉村康夫社長)は、1人で暮らす高齢者の安否を見守るサービスを始めた。部屋に設置したセンサーが一日の動きを感知し、24時間なにも検出されない場合、家族のパソコンや携帯電話に異常メールを送るシステムになっている。
高齢者の「孤独死」を少しでも減らそうと考えられたシステムで、電気の使用や室内の温度変化、扉の開閉などをもとにインターネットで安否を確認する仕組み。一日の生活リズムをパソコン上にグラフで提供し、生活状況を把握できるため、遠く離れていても安心。
例えば居間に取り付ければ照明の明かりをセンサーがキャッチし、キッチンの上部に取り付けて炊事をすると温度上昇を検出、またトイレ、冷蔵庫などの扉の開け閉め、さらに玄関のドアに取り付ければ外出が分かるなど、状況に応じた使い方ができる。
商品名は「生活リズム見守りネット」。温度や扉、明かりセンサーを組み込んだ複合ユニットをセットにしたAセットと電気ユニットのみのBセットがある。Aセットが1575円、Bセットが1050円(いずれも月額利用料金)。
高齢社会の進展のなかで各自治体も高齢者を見守るサービスを提供しているが、すべての世帯をカバーできていないのが実情で、同社の吉村社長は「地域活動のなかで利用してもらえれば」とPR。自治体や自治会などに売り込むという。
[ホクティ]
超音波式噴霧器発売
電解水で除菌消臭
(株)ホクティ(大和市西鶴間8—6—19、鈴木正喜社長)は、消臭や除菌などに効果がある微酸性電解水対応の「超音波式噴霧器」を発売した。すでに大型の噴霧器は市役所や食品工場、オフィスなどで使用しているが、保育園や一般家庭からの要望に応えて開発した。
ブランド名は「Apia-mist mini(アピアミストミニ)」。幅355ミリ、奥行き204ミリ、高さ335ミリ、重さ4.8キログラムで、自由に持ち運べるコンパクトサイズになっている。
同社が開発した電解水を使用した噴霧型の装置で、超微粒霧を発生させることができるほか、微酸性電解水に含まれる次亜塩素酸(HОCI)の働きで空中浮遊菌やウィルスの除菌、また細菌が原因となるイヤな臭いに消臭効果を発揮する。不特定多数の人が出入りする場所の利用が効果的で、1台で5〜14平方メートル部屋をカバーできるという。
微酸性電解水は食品添加物用の希塩酸を電気分解して生成したもので、食中毒の原因となるノロウィルスやサルモネラ菌、病原性大腸菌(О—157)などのほか、日本食品分析センターが行ったウィルス不活化試験でインフルエンザにも同等の効果が認められている。初年度5000台の販売を見込んでいる。
4月14日 水曜日
[相模原市]
政令市移行を宣言
相模原市が政令指定都市になった4月1日、この宣言式が中央区役所開所式を兼ねて午前8時から市役所本庁舎正面玄関前広場で行われ、加山俊夫市長があいさつ、「市には活力ある都市づくりに向けた様々な大規模プロジェクトがあり、これからも発展し続ける可能性を大いに秘めた他に比類のない都市で、今後は新タイプの政令市として、『暮らし先進都市』『内陸ハブ・シティ』をコンセプトにこれまで以上の自立的なまちづくりで、人や企業に選ばれる都市づくりを進めていく。政令市移行はそうした新たな歴史を刻む第一歩、スタートラインになる」と宣言した。
また、市議会の岸浪孝志議長、政令市推進市民協議会の河本洋次会長もあいさつし、加山市長がシティセールスコピー「潤水都市さがみはら」の趣旨などを発表した。
[JR相模原駅周辺自転車環境整備モデル地区]
自転車レーン整備などが完了
JR相模原駅周辺自転車環境整備モデル地区エリア内の自転車道・自転車レーンが国道16号線の中央1丁目から相模原駅入口間の3月30日開通によりすべての整備が完了した。
道路管理者の県警と連携し国交省相武国道事務所と県、相模原市が整備したのは、国道16号線の相模原署はす前から駅入口までの自転車道、県道相模原停車場の同入口から駅までの歩行者道における自転車走行位置の明示、市道相模原淵野辺の駅から西門までの自転車レーン、市道市役所通りの西門から相模原署前の自転レーン(一部走行位置の明示)と同通りの市役所までの走行位置の明示。
このモデル地区は2008年に全国で98カ所、県内では相模原駅周辺を含め5カ所が指定された。
[伊勢丹相模原店]
政令市移行を記念し「さがみはら自慢」開催
14日から
伊勢丹相模原店は開店20周年記念と相模原市政令市移行を記念したイベントとして「さがみはら自慢」を4月14日から19日まで本館2階のギャラリースクエアで行う。
お店大賞受賞店など相模原を代表する店が出店、自慢の商品を販売するイベントで、海援隊(共和)が相模の国ロールケーキ(1本630円)、小川フェニックス(麻溝台)が生プリン(1個263円)、オギノパン(相模湖)が丹沢あんぱん(全10種類、1個130円)、ボナペティ(東林間)がプレミアムメープル(1個300円、各日50点限り)、丸十ムラタパン(文京)が天然酵母パン(1折281円、各日20点限り)、桃月堂製菓舗(津久井)が勝栗(9個入り1050円)、津久井煎餅本舗が2008年内閣総理大臣賞を受賞したブランデー煎餅(15枚入り346円)などを販売する。
4月15日 木曜日
[相模原市]
「潤水都市さがみはら」で市の魅力を発信
相模原市はこのほど、市の魅力を市内外に発信するシティーセールスコピーを「潤水都市さがみはら」に決め、4月1日の政令指定都市移行宣言式で発表した。
昨年12月1日から今年2月1日まで市民から応募があった2265点の中から選考委員会から最も評価を得た「潤水都市相模原」の「相模原」を平仮名で補作したもので、このコピーを選んだのは「潤」(じゅん)の文字が自然の恵みや潤いのある生活・まちなどをイメージさせ、「純粋」の韻も踏み、戦後生まれの市で初めての政令市として、これからの可能性が感じられるというのが理由。このほか優秀賞になった「緑化都市相模原」などの入賞者については、4月14日の政令市移行記念式典で表彰する。
[清水酒造と久保田酒造]
政令市移行を祝い地酒を販売
女子美大生が記念ラベルデザイン
相模原市の政令市移行を祝い、これをあしらった記念ラベルの地場酒造の日本酒2品の販売が4月1日から相模原小売酒販組合、同酒販協同組合の加盟店とイトーヨーカドー古淵店などで始まり、3日と4日の市民桜まつり会場で披露された。
記念ラベルは今年2月まで市役所本庁舎1階ロビーで行われた日本酒ラベルアート投票に1位に選ばれ、女子美術大学の学生2人がデザイン、市内で老舗の清水酒造(株)による吟醸純米「巌及泉」と、久保田酒造(株)による純米吟醸の「相模灘」にあしらわれた。
この記念酒はまた、伊勢丹相模原店が4月14日から19日まで行う「さがみはら自慢」でも販売される。
[イベント情報]
●ダニエル・モロー展
4月24日まで相模原市南区古淵2—3—7のギャルリーヴェルジェ。電話042—776—6375。
●第10回記念合同絵画展
4月20日までJR相模原駅ビルNOWの相模原市民ギャラリー。電話神原氏042—782—8828。
●第87回公募墨人展
4月23日から27日まで相模原市民ギャラリー。電話中森氏042—685—1628。
●相模原市視聴覚ライブラリーがアンコール上映会
4月25日と27日午前10時、午後2時から市立図書館2階大集会室で山本薩夫監督生誕100年を記念し1979年製作の「あゝ野麦峠」を上映。大竹しのぶ、原田三枝子、古手川裕子ら出演。入場無料、予約不要で当日の各回先着180人を受けつける。電話042—753—2401。
4月16日 金曜日
[大和市]
げんきっこ体操披露
市役所で保育士と園児
大和市役所正面玄関前の「だれでも広場」で3月30日、市内の公立保育園の保育士たちによる手作りの「げんきっこ体操」などが披露された。
同体操の普及をはかろうと、市役所近隣にある市立の若葉、若草、深見台、市立病院ひまわりの4保育園の園児や保育士たち200人が集まり、3歳児以上が対象の「やまとげんきっこ体操」と未就学児対象の「やまとでんしゃそんぐ」を披露したもので、保育士6人の演技に合わせて園児たちも笑顔で体を動かした。また、その合い間にはみんなで歌ったり、手遊びをして楽しんだ。
市はこの体操を収録したCDを保育施設や関係団体に配布、大和市生まれの子ども向け体操として親しんでもらうとともに、施設や地域のイベントなどで健康体操として活用してもらう取り組みを行っている。
[西武信用金庫]
中小支援ネット設置
TAMA協会と連携
西武信用金庫(東京都中野区)は4月1日、(社)首都圏産業活性化協会(TAMA協会、八王子市)と連携し、広域多摩地域(東京都西部と埼玉、神奈川の一部)の技術開発や地域資源を活用した新商品開発、経営革新に取り組む中小企業を支援する首都圏・西部地域支援ネットワークを設置した。
同金庫やTAMA協会に相談があった企業に対しコーディネーターを派遣、事業計画の立案や新事業展開をサポートする一方、必要に応じて金融、人材、技術、事業の継承や再生など個別の課題解決に役立つ大学、団体、人材、助成金制度などの紹介を通してコーディネートするもので、経産省中小企業庁が2010年に始める中小企業応援センター事業の一環で同金庫とTAMA協会による提案が採択された。
[Sokei短信]
●諸葛菜の花が満開
3月下旬から5月上旬まで篠崎亘克さんが所有する畑(相模原市中央区田名柳久保1459)で菜の花に似た中国原産の紫色の花、諸葛菜(ショカツサイ)が見頃を迎えている。諸葛菜はハナダイコン・紫花菜とも呼ばれ、江戸時代に日本に輸入された。篠崎さんは一人でも多くの人に花を楽しんでもらおうと、毎年、休耕地を利用して種を採取。少しずつ増やしていき、今年は約2480平方メートルに拡大した。身近で楽しむために許可を得ると畑に入れる。電話042—762—4315。
●相模原市が新たに相模の大凧上げなど3件を文化財に指定
相模原市教委は4月1日、一間社入母造の彩色を施した牛鞍神社本殿附棟札1枚(緑区千木良1240)、鎌倉時代後期に製作され地域の歴史や文化と密接に関わる井原寺(緑区青野原1279)の木造聖観菩薩立像、新磯地域に長年伝わり毎年5月4日と5日に新戸スポーツ広場で開催される相模の大凧揚げを市指定文化財として認定した。今回の追加で同文化財は46件になった。電話042—769—8371。
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