さがみのフロンティア
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近年、緩衝材や搬送容器など樹脂製輸送用資材の進歩が著しい。重さ数10キログラムに及ぶ金属パーツを1キロにも満たない緩衝材が支える様には、ある意味、感動すら覚える。 昨秋、創業25周年を迎えたサンプロト(大和市上草柳460、須田好男社長)は、樹脂製輸送用資材の設計・試作から加工、販売までを自社内で
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明るく誠実に―。ガラスフィルムや内装シートを扱う「サンマルコ」(相模原市緑区)の創業者・丸子勝基社長。住友スリーエムでの約30年間のサラリーマン人生に転機を与えたのが、多くの機能を持つ「ガラスフィルム」だった。その出会いが、50代後半でリスクの大きい独立へと駆り立てた。時代のニーズを巧みに捉えた企
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機械化、自動化、情報化がこれほど進んでも、職人の技術の礎は手仕事であり、それは人から人へと直伝されるものである。一種の「手の記憶」として伝えられなければ、技は確かなものにならない。 金属加工の最終工程にあたる研磨も、まさにそんな技術の一つだ。 バフ研磨一筋で創業43年目を迎えるコジテック(相模
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受験シーズンはたけなわ。入試で好成績を収めるには、まず回答率を高めること。難問は後回しにし、比較的取り組みやすい問題から処理するのが鉄則である。 短期間で結果(収益)を出さなければ激しい競争社会で生き残れないという点では、企業活動も同じだ。 そんな中、ロータリーエンコーダなど角度・位置センサー
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ペットボトル入りの天然水、ウォーターサーバーの宅配水等、昨今、水のビジネスが隆盛だ。一種の震災特需ともいえる。 放射性セシウム除去に高い効果を発揮する人工ゼオライト入り浄水器を製造・レンタルする日本シンクマスター(相模原市南区相模大野5の28の19、公塚益弘社長)も、その恩恵に授かっているといえ
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「大人になったら店を開きたい」 幼心に漠然と思い描いた夢。ある日、親に連れられ出かけた横浜港で目にしたくらげが妙に印象に残った。 UVレジン(紫外線硬化樹脂)を使ったハンドメイドクラフト事業を展開するくらげ雑貨店は、高松幸子店主のそんな思いが結実したもの。 そこに建物としての店はないが、彼女
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戸建て住宅と見紛う建物のベランダ下をくぐるように踏み入ると、土間には大型の加工機が1台。その奥、通常の住まいなら居間にあたるスペースは作業台と各種機械機器でびっしり埋る。 ワイヤーハーネス製作・加工を手掛ける原田製作所(相模原市中央区下九沢55の12、原田真弥社長)の本社工場は築40年。昭和の香
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工業が盛んな相模原市とはいえ、旧藤野町あたりとなると、工業系企業はめっきり少なくなる。自然豊かな里山風景を見れば当然と思えるが、事業を営むのにこのエリアの環境は見かけほど悪くない。中央自動車道、JR中央本線は都心に直通。商取引や人の行き来において、古くから八王子との交流も盛んだ。 市・県境をわず
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高度経済成長期に勃興したビルメンテナンス業は、70年代半ば?90年代にかけて急成長。ここ数年、表面上は横ばい状態に見えるが、業界の市場規模は今や3兆5000億円にのぼる。 とはいえ、内情は混沌としている。 業者の乱立に伴う請負価格競争の激化がサービスの質に影響を及ぼし、技術面では玉石混交状態。
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磨いては乗って、また磨いては眺めて、時には手を加えて―。 クルマはかつて心躍らされる玩具のような存在だった。子ども心に憧れ、法的にも酒や煙草より早く手が届く存在。ともすれば、人生の大半を費やしかねない魅力にあふれていた。 ところが昨今、若者のクルマ離れが進んでいるという。 「どれも石けん箱の