さがみのフロンティア

  • 地場素材を生かし腕を振るう藤本シェフ

    津久井せんべい本舗/せんべい製造販売、レストラン

     合併から6年余。4つの町名が消え、3区に分かれた新市域図も定着しつつある。とはいえ、今でも旧津久井郡域に足を踏み入れると、旧相模原市域との違いを如実に感じる。地勢や景色はもとより、そこに住まう人々の営みや歴史、文化の薫り…。そこに宿る「津久井らしさ」は合併ぐらいで消えるものではない。その一つといえ

  • 図面通りのモノづくりが強みという藤川工場長

    コスモ精工、自社ブランドで装置製造に進出

    「図面通りのものづくり」  金属部品加工を手掛ける企業なら当たり前のようにも思えるが、御社最大の強みはと聞かれ、こんな回答をする企業がどれほどあるだろうか。  穏やかな口調で即座にこう答えるコスモ精工(相模原市緑区橋本台3-5-17、三角金蔵社長)の藤川芳樹工場長からは、技術者としての誇り、自社技術

  • 産学官の連携を積極的に推進する須藤社長

    さがみはら表面技術研究所、産学官の垣根を微小化する社内プロジェクト

     さがみはら産業創造センターが一般のオフィスビル管理・運営事業者と一線を画すのは、略称SICの「I」、インキュベーション機能にある。  基本的にそれは入居企業が抱える様々な課題解決に向け個別に提供されるものだが、実際には内外複数の企業間連携のもとに提供されることも多い。起業後間もない企業、さらなる飛

  • 新事業で販路開拓を目指す酒巻社長

    テクノフロンテ、熟練職人の技で未来を拓く

     「何十年もうちのクルマの面倒をみてくれた整備士が引退してしまった」「あの寿司屋は親父から息子になって、少し味が落ちたな」。  ちまたでよく聞くこんな嘆き節も、「それが時代の流れ」との一言で片づけられるご時世だ。  ものづくりを生業とする町工場も、かつては職人の技を屋台骨にしていたが、近年では機械・

  • 介護用食品の小売りを視野に入れる竹内社長

    フードケア、施設の納入シェアほぼ100%/介護医療食品開発・販売

    地域によるばらつきはあるものの、日本は今、ほぼ4人に1人が高齢者(65歳以上)だ。  我が国の高齢化対策は実質、1989年のゴールドプランでスタートを切ったが、予想以上の進展スピードや財政問題等により幾度となく修正を余儀なくされた。2000年の介護保険制度の導入で一つの枠組みができ上がったものの、当

  • 新型のバリ取り装置

    ブルー・スターR&D、衰えぬ超音波技術への情熱

     赤丸急上昇中の若手人気歌手が意外な苦労人であったりするように、新進気鋭のベンチャー企業に紆余曲折の過去があることも珍しくはない。  超音波洗浄機によるバリ取り技術で注目を集めるブルー・スターR&D(相模原市中央区横山台1-31-1、柴野美雪社長)は設立3年目だが、ここに至るまでの道のりは、栄光と挫

  • 「工場集約と世代交代を進めたい」と佐藤社長

    保温・断熱ジャケットの製造・販売/株式会社クロスメディア

     「背広」の語源とされる英国ロンドンの商店街サビル・ロウに軒を連ねるオーダーメードの紳士服店は、客の細かな要望にぴったり合わせた仕立てをすることから「ビスポーク(Be Spoke=話をさせる)・テーラー」と呼称され、一般店とは一線を画するステイタスを持つ。  相模原市の中心部を外れた閑静な住宅地の一