相模原市内の中央大卒業生で組織する「相模原白門会」はこのほど、相模原市民会館で講演会「中東よもやま話 イスラームから学ぶ」を開いた。同市出身で、同大法学部卒業の奥田敦教授(慶応大総合政策)を講師に招き、在学中のエピソードやイスラームの魅力を話した。
奥田教授は講演で「アルハムドゥリッラー(すべての称賛はアッラーへ)」というアラビア語を紹介した。いい事があった時など「おかげさまで」という意味で頻繁に使われる。
人は悪いことが起きたとき、自分で責任を負うか、他人に責任を擦り付けようとする。すべての事象の原因を〝神(アッラー)〟に転嫁することで、緩衝材のような役割にしているという。
参加した会員からは、ジハード(聖戦)の実態について質問がでた。奥田教授は「イスラームの教えを正しく信仰し、他教徒に対してよい態度で応じること。武器を持って戦うことは本来、日本の憲法9条のような意味合いだった」と答えた。
参加者に対し「正しいイスラーム教の知識を身につけることが、イスラム国のような存在を抑制することになる。欧米式の民主化を進めても、イスラームの教えに従った民主化を進めなければならない」と説いた。
同大学の酒井正三郎総長・学長は、冒頭のあいさつで創立130周年の記念構想を発表。構想は▽入試政策▽研究環境の整備▽キャンパス整備計画―など、大きく6本の柱で構成されるという。 (2015年7月20日号掲載)