相模原市医師会会長・竹村克二氏/「開かれた医師会目指す」


(略歴)長野県飯田市出身。東京医科歯科大学卒業。1992年、相模原市南区旭町に竹村クリニックを開業

(略歴)長野県飯田市出身。東京医科歯科大学卒業。1992年、相模原市南区旭町に竹村クリニックを開業

 2015年6月、相模原市医師会の新会長に竹村克二院長(竹村クリニック)が就任。同会の事業や医療界の今後について話を聞いた。              (聞き手・芹澤 康成/2015年8月1日号掲載)

 ―会長に就任したが

 「ことし、創立60周年を迎えた伝統ある医師会の会長に就任し、引き締まる想いだ。市民公開講座と記念式典を予定している。JAXA(ジャクサ、宇宙航空研究開発機構)から講師を招いて、講演会を開催する。相模原は市民病院がない唯一の政令指定都市だが、医師会と市が互いに協力して市民の医療を守っている。うまい関係の中で、切れ目ない医療を提供している」

 ―市民病院整備の必要性は

 「市内には、中小規模の病院から、災害時に対応可能な大規模病院まで揃っている。ないことをバネにして、既存の病院やクリニックがそれぞれの役割分担をした方が、効率がいいと考えている」

 ―市内の医療について課題は

 「医療法の改正で地域医療構想が間もなくスタートする。市は二次医療圏に属し、病床数の制限がかかる。将来の予想図に合わせてベッドの機能を変え、数を減らさなければならない。地域の中で話し合いながら、その方針を定めなければならない」
 「もう一つは地域包括ケア。市と協議しながら、高齢者の入院を減らして在宅で医療を提供する。非常に難しい問題だが、今の医療システムを壊さないように導入したい」

 ―医師会の重点事業は

 「休日・夜間の急病診療事業として、各区のメディカルセンターなどの運営をしている。また、在宅で療養される方を対象にした在宅ケア対策事業にも力を入れている。もう一つは、市が実施する成人のがん検診事業、児童・生徒の学校保健事業などへの協力を行っている。合併後、広域となったので、各診療科の医師の手配に苦慮している」

 ―今後のビジョンは

 「新制法人になったので、会員や一般に情報を公開する〝開かれた医師会〟を目指す。自治体に対してさまざまな要望を行うため、会員が団結した力強い組織とする」

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