相模原市、サポーター育成で啓発/相模女子大で認知症講座


 相模原市大野南高齢者支援センター(同市南区相模大野)はこのほど、同区文京の相模女子大で「認知症サポーター養成講座」を開いた。受講した学生をサポーターとして認定することで、認知症に関する知識の普及・啓発を狙う。
 同講座は、コミュニティ心理学を受講する学生80人が参加。1コマ(90分)で、認知症の症状や関わり方などを学んだ。
 「キャラバンメイト」と呼ばれる認定講師が担当した。キャラバンメイトの丸山裕之さん(社会福祉士)は、講義の最後に「接し方に答えはない。自分だけで抱え込まず、同じ立場の人や専門家、友人などに相談してほしい」と訴え掛けた。
 同センターでは「認知症について多くの人に知ってほしい」という考えから、同大での不定期講座を始めた。相模大野駅周辺に多い同大生に興味を持ってもらうことで、その友人や家族など周囲の人も巻き込むという。
 認知症(予備含む)の患者は、全国で約865万人。日本に多い名字の上位6つ(佐藤、鈴木、高橋、渡辺、田中、伊藤)の人口に相当するという。身近に1人は、認知症に関わる人がいる。
 丸山さんは、人気アニメのセリフや映画のワンシーンを織り交ぜ、若者でも分かりやすい資料を制作。「学生に印象付けられたようだ」と手応えを感じているという。
 受講した学生は「認知症という病気や患者に対し構えていた。講座を受けて、構えなくていいことが分かった」と答えていた。  (2015年8月10日号掲載)

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