4月の相模原市議選南区選挙区で再開票の結果、当選無効となった小林丈人氏(44)=民主・市民クラブ=が市選管の決定を取り消す審査を申し立てた問題で、県選挙管理委員会は8月7日、申し立てを棄却した。
小林氏は、大槻和弘氏(59)=無所属元職、自民推薦=の有効票となった1票について、「開票作業後に無効投票の束に潜り込ませた」と主張。これに対し、県選管は「可能性を述べているに過ぎない」と指摘した。
県選管が7月14日に南区選挙区の全10万2306票を点検した。
結果、ほかの候補者に係る増減が6件あった。溝渕誠之氏の得票に、折笠峰夫氏の1票が混入しているのが見つかり、溝渕氏の得票は1票減、折笠氏は1票増となるなどした。だが、小林氏の当選に影響する異動はなかった。
30日以内に小林氏、または不服ある者が東京高裁に提訴しない場合、大槻氏の当選が確定する。小林氏は「求めていた調査が行われておらず、納得できない。真相を法廷で究明したい」と話した。今後、顧問弁護士と相談し、東京高裁で争っていく姿勢を見せた。
(芹澤 康成/2015年8月20日号掲載)