県央地区4~6月期決算、上場企業は増収増益/M&Aや海外事業で拡大


 浜銀総合研究所がまとめた相模原市内などの県央・県北地区の上場企業の2015年4~6月期決算集計(計16社)によると、全産業の経常利益は前年比3・7倍の大幅増益となった。売上高も同35・7%増だった。全産業での業績は1~3月期は増収減益だったものの、4~6月期は大幅な増収増益に転じた。非製造業でM&A(企業の吸収・合併)を実施して業容を拡大した企業などがあったことが要因とみられる。
(編集委員・千葉龍太/2015年9月10日号掲載)

 4~6月期決算を業種別でみると、製造業の売上高は同11・4%増、経常利益同3・7倍。非製造業の売上高は同79・0%増、経常利益3・5倍。いずれも大幅益を達成した。
 非製造業の企業が好調だったのに加え、製造業では北米やアジアなどの海外部門がけん引した企業もあった。
 また、集計対象となった16社のうち、10社が増収増益となった一方、減収減益だった企業は、わずか2社にとどまった。
 このことから県央・県北地区の上場企業は業種を問わず堅調なことがうかがえる。企業別では、ノジマや昭和真空、相模ゴム工業、牧野フライス製作所などが大幅な増収増益となっていた。

 同総研は2016年3月期の各社の業績予想も集計した。
 それによると、全産業の売上高は、前年比26・7%増、経常利益同8・6%増の増収増益になると予想。中国経済の成長減速など、景気の先行きに懸念材料がみられるものの、引き続き業績は回復すると同総研では見込んでいる。
 なお、今回の集計対象となった16社は、全国の証券取引所に上場している3月本決算の企業。相模原と厚木、大和、海老名、座間、綾瀬市、愛川町、清川村の地域に実質本社・本店を置いている。対象企業名は以下の通り。
 アイダエンジニアリング、アツギ、アンリツ、イクヨ、オーイズミ、相模ゴム工業、昭和真空、東京コスモス電機、ニッキ、ノジマ、野村マイクロ・サイエンス、ブックオフコーポレーション、牧野フライス製作所、メイコー、盟和産業、油研工業。

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