相模原市、産業ロボ導入を支援/支援施設稼働


人と共に働く双腕ロボット

人と共に働く双腕ロボット

 相模原市は9月1日、さがみはら産業創造センター(SIC、同市緑区西橋本)に「さがみはらロボット導入支援センター」を開設した。運営はSICに委託。産業用ロボットの導入支援や技術者の育成を図る。

 導入支援では、大手メーカーOBなど2人をコーディネーターとして配置した。ヒアリングや工場視察を行い、「自動化診断報告書」を作成。最適なロボットシステムを提案する。

 約50平方メートルの部屋に産業用ロボット3台を設置。双腕ロボットや7軸ロボットなどを展示し、さまざまな生産ラインの自動化を想定したシステムを紹介する。

 また、技術者やシステムインテレグレーター(Sler)を育成するセミナーを開講する。講師は大手メーカーや大学などから専任の講師を招き、実習や座学を通して操作方法やシステムの構築方法を教授する。

 同事業は生産性の向上、競争力の強化、労働力不足の解消が狙い。導入実績を積み重ねることで、企業に技術やノウハウを蓄積させることで、技術者やサプライヤーの育成も期待する。

 同市は3月補正予算に、国の交付金を活用した「産業用ロボット導入支援事業」に6000万円を計上。センターの設立費として4500万円、導入企業を支援する補助金に1500万円を配分した。

 補助金は、1件当たり500万円が限度(補助率=中小3分の2、大2分の1)。今年度から5年間で、導入案件25件を目指す。

 コーディネーターの宮川孝文氏は「産業用ロボットのシステムは、市内のインテレグレーターが担えるように育成したい」と話していた。国内の大手メーカーで自動化設備の導入に従事していた経験を生かし、ロボット導入のアドバイスを行う。

 見学・相談の予約は、同センター042・703・0181まで(平日午前9時~午後4時)。
(2015年9月10日号掲載)

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