相模原市、一部返還地で防災訓練/在日米陸軍との連携確認


がれきからの救出訓練の様子

がれきからの救出訓練の様子

 相模総合補給廠(しょう)の倉庫の爆発火災から約1週間後の先月30日、一部返還地で相模原市総合防災訓練が行われた。関係機関の重機や機材を導入する本番さながらの訓練に、110機関・団体から約2千人の参加者が防災・減災への意識を高めた。

 今回は午前10時、同市直下を震源域とするマグニチュード7クラスの地震の発生を想定。自衛隊や市消防、警察、医療機関などが連携し、救出救助・消火訓練などを実施した。

 訓練には、在日米陸軍も負傷者の搬送や避難所への物資の輸送などの訓練に参加し、自衛隊や消防機関などとの連携を確認した。2013年6月に市との間に覚書を締結。訓練や災害対応の場合、補給廠の一部を使用できる協定を結んでいる。

 また、同19日に市危機管理局に設置されたオートバイ隊が、はじめて訓練に参加。同隊は大規模災害などで情報伝達手段や交通網が途絶されても、オフロードバイクの機動力を生かして被害情報を収集するという。

 市建設業協会や市管工事協会など、市と災害対策協定を結ぶ団体も協力。会員各社が保有する技術や機材で、がれきの撤去作業や水道管の応急復旧などを訓練した。

 補給廠の近隣に住む30代の男性は「爆発事故は心配だが、米軍との災害時の協力体制は大切だと思う。情報が早く開示され、円満に解決されるよう望んでいる」と話していた。

 加山市長は「訓練を重ねて市民や関係機関が連携することが、多くの市民の生命や財産を守ることになる。家庭や職場における役割を確認し、災害の発生に備えてほしい」と講評した。
(2015年9月10日号掲載)

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