相模原市の(仮称)新・産業振興ビジョン策定委員会(委員長・飯島泰裕青山学院大教授)は「さがみはら産業振興ビジョン2025」をまとめ、このほど加山俊夫市長に答申した。リニア中央新幹線の新駅設置や小田急多摩線の延伸などを見据え、工業・商業・サービス業を軸に長期的なプランを設定している。
(芹澤 康成/2015年11月1日号掲載)
同ビジョンは、2016年度から25年度までの10年間の産業振興の方向性を示すもの。
産業競争力向上のため、工業用地の創出や立地の促進、企業支援、商業振興などの施策が盛り込まれた。
目指すべき産業像は、「世界に向けて、新たな価値と魅力を創造・発信し、未来を拓くさがみはら」とした。
既存の産業集積基盤と、今後充実を目指す広域交通網などを生かし、高生産性や高付加価値など新たな価値を創造する。
また、良好な住環境や豊かな自然など多様な地域性や資源を活用し、業務系企業の立地促進で新たな魅力も創出。海外市場の獲得や国内外からの産業集積を促すとともに、観光やビジネスの受け入れ態勢を強化する。
さらに「少子高齢化」と「グローバル化」を喫緊の課題として、重点的に取り組むべきプロジェクトを位置づけた。「新たな魅力づくりによる商業振興」や「ロボット技術を活用した革新」など、大きく7つのプロジェクトで構成される。
今回の答申は、昨年9月に加山市長から同委員会に対し、新ビジョンの策定について諮問があった。年度内にパブリックコメントを実施し、市民からの意見を踏まえた上で策定する。