内装リフォームを手掛けるタバタ室内装飾(相模原市中央区田名)は10月1日、社名をTABATAに変更。資本金を350万円から1千万円に増資し、有限会社から株式会社化した。大手企業との取引や社員の就労環境の充実などが狙い。
田畑佐稔社長は「職人の技術には自信を持っているが、今後、大手と取引していくうえで、資本金額などで仕事が取れないという状況を避けたかった。次のステージに上がるためのステップアップ」としている。
同社はクロス施工会社として創業。今年で創業28年を迎えた。クロス施工を主軸に年商約6億円、社員数は約20人。市内の同業者のなかでも有数の規模という。2013年9月には、同所に本社ビルを竣工。相模原愛川インターチェンジに近く、圏央道開通で商圏が広がっているという。
また同社は13年に、電気式床暖房の製造販売を手掛けるS・T・CREW(エス・ティー・クルー)を100%子会社として設立。同床暖房システムは、不動産大手エイブル(東京港区)の戸建てプロジェクトで標準採用されたほか、施工代理店による全国展開も視野に入れている。
しかし、新設住宅着工戸数の減少、慢性的な人手不足といった課題を抱える建設業界。今後の展開について田畑社長は「これからは1人の職人が、クロスも塗装も水回りもできるといった〝多能工型〟の職人が求められている。こうした若手の人材育成を目指したい」と話す。
また、「今回の組織変更は、若い職人が夢を持って働ける環境をつくることも狙い。人材を育成し、顧客満足度を向上させ、地域に根付いた企業にしたい」(田畑社長)としている。
クロス施工、リフォーム、床暖房の3事業でグループ50人雇用を目指せる企業となることが目標という。同社は事業拡張に伴い、従業員を募集している。未経験者可。
(2015年11月1日号掲載)