アイポッドやウォークマンなど、デジタルオーディオが席巻するなか、相模原市内のトランス専門メーカーの中村製作所(同市中央区相模原)は、「次世代MCトランス」を発売した。年配のオーディオファンなど、アナログ音源を追求する人から好評だ。
同製品はノイズの影響を受けにくい「バランス伝送方式」への対応が特徴。電気を使わず、LPプレーヤーとアンプの間に繋げて使用する。
レコードを読み取った針が発する信号の電圧は、乾電池の約2千分の1。この微細な信号を増幅させて、アンプに送る役割を持つ。
中村考汪社長によると、「次世代の音楽にも通用する、理想的な構造や素材の検討を行った。電気的特性に加え、聴感上の自然さやジャンルにとらわれないトランスを目指した」という。
全国のオーディオ店やインターネット、口コミで評判は徐々に広がっているが、問い合わせが50代以上の男性からと非常にコアな客層。だが、「採算を考えないからこそ、こだわり抜いて良いものを作れる」という。
問い合わせは、同社042・759・7812まで。
(2015年11月20日号掲載)