防災・減災ハッカソン、市内チームが1位に


賞状を手にする開発者の福本さん(右)と岡さん

賞状を手にする開発者の福本さん(右)と岡さん

 ICT(情報通信技術)で防災・減災にイノベーションを―。2日間の短期集中コンペの世界防災・減災ハッカソン「Race for Resilience Tokyo 2015」が10月、青山学院大学相模原キャンパス(相模原市中央区淵野辺)で開催され、「神奈川わかものシンクタンク」(同市中央区相模原)が開発したアプリケーション「ボウサイノハコ」が1位に輝いた。

 同コンペは、開発者がソフトウェアを短時間で共同開発し、その完成度を競うコンテスト。ハッカソンとは「ハック(コンピュータ専門家による工学技術)」と「マラソン」を合わせた造語。今回は、様々な職業の8チームが参加。2日間でアイデアからプロトタイプまで作り上げ、その社会的意義と完成度を競った。

 同シンクタンクからは福本塁さん、岡歩美さん、中村和彦さんがチームを組んで参加した。

 1位に輝いた「ボウサイノハコ」は、アプリを起動するだけで防災情報が入手できる。現在地を割り出し、近隣河川からの距離や洪水情報、防災無線情報が表示される。開発の経緯を福本さんは「人は移動するため、災害時には出先での危険がわからない。どこでも危険が回避できる情報を入手できればと考えた」と解説する。

 今後は、海岸線や活火山、活断層からの距離などを実装し、2016年中に正式版を公開する予定。福本さんは「このアプリでいつでもどこでも誰でも災害から命を守るきっかけが得られればと」話していた。
(野村 和正/2015年11月20日号掲載)

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