検査装置を開発・製造するユーエスディ(相模原市南区大野台)は、「マイクロ・ウィンズ」を開発した。赤と青の照明を同時に照射することで、微小な打痕、傷などを検出できる。相模原市のトライアル発注の認証を受け、販路拡大に乗り出した。 (芹澤 康成/2016年1月1日号掲載)
同機は、表裏の2面を2・3秒で検査できる処理能力を持つ。二色の照明を照らしカラー画像処理することで、より立体的な画像を再現できるようになった。
開発のきっかけは3年前に大手自動車メーカーからの依頼。深さ100マイクロメートル未満のきずなども検査できる機器を求める声がかかった。
主な実績は、ハイブリット自動車用モーターの部品検査などに使用されている点。先月から販売を本格化した。
価格は約600万~約1800万円。システムの構成によって異なる。
自動車産業など、金属部品を扱う国内業界への販売を狙う。年間販売台数は10台を見込む。
小島秀作社長は「検査装置は生産能力の向上に寄与せず、設備投資に含まれなかった。人手不足により作業工程の一部が無人化する中で、検査装置の需要はより高まるはず」と期待を示した。