市民参加のまちづくりを進めようと「市政を語る会」がこのほど、相模原市中央区青葉の農産物直売所で開かれた。「相模原らしい魅力ある都市農業」をテーマに、加山俊夫市長と市民が意見を交換した。
参加したのは、地産地消や農業の活性化に取り組む11人。中央区田名など、市街地に近い環境で営む「都市農業」について、加山市長に現状と課題を訴えた。
津久井地区で「やまといも」の生産に携わる男性は「種イモ生産者の高齢化で、5年後には入手できなくなる」と窮状を訴えた。贈答品や帰省土産として人気が高まる一方、コスト高や人手不足で経営の継続が厳しいという。
加山市長は「生産物の対価が、生産者にしっかり返ってくる体系をつくらなければならない」と考えを示し、「農産物の生産から加工・販売までを一貫して行う、6次産業化を推し進める」とした。また、6次産業化を具体的に進めるため、農業経済の相模原モデルを構築していると説明した。金原工業団地に食品加工メーカーを誘致し、城山周辺で採れた農産物を加工。圏央道相模原インターチェンジから各地へ流通させるという。
(2016年1月10日号掲載)