南西フォーラム、中小企業が宇宙産業へ/進出企業3社が事例紹介


参入を呼びかける大坪社長

参入を呼びかける大坪社長

 町工場を舞台にしたTBSドラマ『下町ロケット』が人気を博したなか、中小企業の航空宇宙産業への参入を考えるフォーラムがこのほど、サン・エールさがみはら(相模原市緑区西橋本)で開かれた。航空産業に進出した市内外の3社が、取り組み事例を紹介した。

 「研究開発型町工場」と名乗る由紀精密(茅ヶ崎市)は、技術力と品質管理を武器に航空宇宙産業などに参入。観測衛星のきょう体の加工指導・製造を担当するなど、順調に売り上げを伸ばしている。

 同社の大坪正人社長は、航空宇宙産業について「ロット数の少ない分野だが、自動車や産業機械と比べて景気の影響を受けにくい」と強調する。「優れた技術を持つ企業に国境はない。長期スパンで収入があり、夢がある」と参入を呼びかけた。

 同社は、人工衛星や宇宙船に悪影響を及ぼすスペースデブリ(宇宙ごみ)を処理するプロジェクトに参加。純民間資本のロケットを打ち上げ、衛星をデブリと合体させることで大気圏に落下、燃焼させるという。

 同フォーラムは、首都圏南西地域産業活性化フォーラム運営委員会が主催。市内や周辺地域の行政・企業関係者など約150人が参加した。
(2016年1月10日号掲載)

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