町田市は、小田急多摩線(多摩線)延伸による新駅を中心とした「(仮称)小山田周辺まちづくり構想」を今年度末に策定する。同地域の将来像が示されるのは初めて。
同市と相模原市は14年5月、リニア中央新幹線(品川~名古屋)が開業する27年をめどに、小田急線多摩線の唐木田駅からJR相模原線上溝駅(相模原市中央区上溝)への延伸を目指すことで合意。町田市内の新駅は、小山田バス停付近で想定している。
新駅を中心とした小山田周辺のまちづくりは、新駅から「徒歩30分以内」に相当する約1キロメートル~1・5キロメートル圏をエリアとした。小田急多摩線延伸のほか、多摩都市モノレールの町田駅方面への延伸、幹線道路の整備なども構想している。
同構想では、駅を中心に日常生活に必要な施設を配置し、道路やバス路線を拡充することでアクセス性を配慮する。一方、市の人口が減少に転じる20年ごろを視野に、新たなまちづくりの方針も組み込む。
小田急多摩線の延伸は、00年1月に策定された国の「東京圏における鉄道整備計画」では、今後整備について検討すべき路線(B路線)に位置付けられている。年度内に国交省の審議会で、今後の都市鉄道のあり方を示す答申が行われる予定。
町田市は、答申における延伸の位置付けを踏まえ、まちづくりを具体的に定める考え。16・17年度にまちづくりの基本的な整備方針としてまとめ、18年度に具体的な取り組み内容を盛り込んだ整備計画をまとめる。
(2016年2月1日号掲載)