中小製造業などを対象に、自社商品の売り方などを支援する交流組織「横浜売れるモノづくり研究会」はこのほど、横浜情報文化センター(中区日本大通)で特別セミナーを開いた。130人が参加した。
JAXA・宇宙科学研究所の最新情報から、同業者連携による販路開拓の事例、インド市場への進出事例など、幅広いテーマに、最前線で活躍する企業関係者らが講演。
宇宙科学研の阪本成一教授による「『はやぶさ』を越えて。相模原キャンパスの挑戦」と題した基調講演も行われた。
また、相模原市内の企業からは、クロスメディア(緑区下九沢)佐藤捷秋社長が登場。「省エネ型各種保温材の製造」とするテーマで話した。
同社は宇部興産からの委託により、過酷な宇宙の環境で人工衛星を守る、金色の「サーマルブランケット」を縫製加工している企業。
サーマルブランケットは、最先端の断熱素材「ポリイミドフィルム」を10層以上重ねて縫製している。同社では、こうした技術を省エネ分野にも拡大。バルブや熱交換器などのエネルギーロスを抑える保温ジャケット「ファインジャケット」を製品化し、全国に普及させている。
講演で佐藤社長は、「(宇宙など最先端分野にも使われている製品だが)人の手によるモノづくりを心掛けている。世の中で希望を感じさせる科学プロジェクトの一角に参加させていただいていることも誇り」と話していた。