県津久井湖協会の創立50周年記念式典が4月12日、相模原市緑区城山の津久井湖記念館で行われた。城山ダムの完成で津久井湖に沈んだ集落の元住民や県、市の関係者ら約120人が出席し、ダムに沈んだ半世紀の歩みを振り返った。
同協会は、城山ダムの建設による移転者の福利厚生の維持・向上のため、1966年3月に発足した。賃貸住宅や売店の貸付事業、テニスコートの管理などで財源を確保している。
式典では、同協会理事長の黒川雅夫副知事があいさつし、「神奈川が発展を遂げたのは、津久井湖が大きな役割を果たしたため。先祖伝来の住み慣れた土地を提供していただき、県を代表して改めて感謝する」と話した。
来賓の加山俊夫市長は、少年時代に水没地域で遊んだエピソードを披露した。「水源地確保は地域の産業確保にとって重要。元住民の皆さまのご協力は次の時代に伝えていく必要がある」とし、「広域交流拠点整備を日本全国の再生・創生を牽引できる事業にする」と誓った。
(2016年5月1日号掲載)