なにが送られてくるかわかならない農産物通販サイト「とれたぶんだけドットコム」(綾瀬市吉岡東)が、2月から本格的に運用を開始した。生産者が優位に立ったサービスを展開することで、国内の農業生産力を高める狙い。 (芹澤 康成/2016年5月1日号掲載)
「とれたぶんだけドットコム」は、商品が「いつ、なにが、どれだけ」届くかわからない。生産者がその時季に採れたものを採れた分だけ送るため、種類や数量、時期を選ぶことはできない。
あらかじめ指定した金額を上限に、ダンボール箱に入った野菜やくだもの、肉などが届く。梱包に同社スタッフが立ち会い、中身が市場相場の約1・5倍を目安に指導しながら作業する。
運営会社ソアー(綾瀬市吉岡東)の中島賢太社長は、機械部品製造のナック(同)も経営。有機栽培野菜を手掛ける全国の農家との提携を拡大するほか、畜産農家や漁業・養殖生産者との提携も積極的に進めている。
会員制(登録料なし)で会費は無料。月々3千、5千、8千、1万、1万5千円の5コースから選択する。送料や手数料は含まれず、必要経費として会員が負担する。
「生産者目線の販売サイトを立ち上げたかった」と話す中島社長は、「生産者と消費者をつなぐ、新しい流通のかたちをつくりたい」と意気込む。