東郊住宅社、住宅の鍵を地域の輪へ/入居者向け食堂で差別化


「地域活性の中心に」と池田さん

「地域活性の中心に」と池田さん

 不動産仲介業の東郊住宅社(相模原市中央区淵野辺)は、同社の入居者やオーナーなどが利用できる食堂「トーコーキッチン」を開いた。利用対象を限定することで、サービスの差別化と周知を図る。  (芹澤 康成/2016年6月1日号掲載)

 同社は、約1600件の賃貸物件を管理。うち8~9割が淵野辺地域に集中している。一人暮らしの学生と親から、食事を提供する学生マンションへのニーズが増加。「安心できる食事があるなら、家賃が5千円高くなってもいい」と答える親もいた。

 取締役の池田峰さんは、空室対策としてリノベーションや家具の充実などを挙げる。「費用がかかるため、オーナーの資金力に左右される」と指摘する。費用をかけずに資産価値を高め、サービスの差別化と学生からのニーズに答える方法として「トーコーキッチン」を考案した。

 外観はガラス張りの開放的なカフェテリアで、店内も白を基調とした清潔感あるデザイン。住宅のカードキーがあれば入ることができるが、同行者も入店できるなど絶対的な条件ではない。

 メニューは、昼食・夕食向けの日替わり定食(700円)や朝食(100円)で、レトルト食品や化学調味料を使わないこだわり。津久井のゼブラコーヒーが焙煎した本格的なドリップコーヒーも、1杯100円で飲むことができる。

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