相模原署、緊急路確保を迅速化/宅配2社と全国発の協定


握手を交わす代表者

握手を交わす代表者

 東日本大震災や熊本地震など大規模災害を受けて6月8日、相模原署は大手宅配業者2社と協定を結んだ。宅配業者が交通規制に使用する資機材を保管し、災害発生時に運搬することで迅速な対応を実現する。同様の協定は全国初となる。
(芹澤 康成/2016年6月20日号掲載)

 締結したのは、佐川急便相模原緑営業所とヤマト運輸の3支店(上溝、田名、新磯野)。事業者は「災害時の官民の協力体制が重要。平時から地域の交通安全などで連携を深めたい」と話した。

 相模原署は、地震や風水害など大規模災害が起きた時、緊急車両のみが通行できる緊急交通路を確保する。道路状況の把握や資機材を適切に輸送する必要があり、市内の道路網を熟知した宅配業者との協定締結に至ったという。

 協定では、交通規制に必要なパイロンや標識など、警察の資材を各事業所が分散して保管。災害が発生した際に、各社の車両を使って設置場所へ運ぶほか、道路状況などの情報を提供する。

 締結式では、佐川急便とヤマト運輸の代表者が協定書に署名。相模原署の原田仁署長と握手を交わした。

 原田署長は「住民の命を守るため、緊急交通路の迅速な確保が必要。今後も官民一体の取り組みを検討したい」と述べた。

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