町田市中町の小田急線の線路沿いにあるジャズクラブ「INTO THE BLUE(イントゥー・ザ・ブルー)」は、ドアを開けると、サックスやトランペットの軽快な音楽が耳に飛び込む。相模原市・上溝地区出身の小俣修さんが、ジャズを身近で気軽に楽しんでもらおうと2014年4月に開いた。
大手運送会社の営業として40年近く勤めた小俣さんは、週末になると東京・六本木や横浜市関内などに通うジャズ愛好家で、身近なエリアで気軽に生の演奏を聴ける店を探していた。手頃な物件があれば自分で開こうと考え、理想通りの空き店舗を見つけて開業に踏み切った。
ライブは、米・ニューヨークで活躍する大野俊三氏や鈴木良雄氏ら、日本を代表する奏者の生演奏が開かれる。アマチュア奏者が他の奏者とのセッションを楽しんだり、普段の練習成果を発表する場としての利用もあるという。
同店は、学生の演奏活動を支援しようと、昭和音楽大や洗足学園音楽大などの学生に発表の場として貸し出す。「音大生だけでなく、ジャズ研究会やロックバンドなどの発表にも使ってほしい」と小俣さん。
ライブスペースには、グランドピアノやドラムセットなど大型楽器のほか、本格的なオーディオ機器を設置。隅に置かれた棚には、高校時代から集めた約1500枚のレコードが並ぶ。
壁には、店名と同じタイトルの楽譜が飾られている。店の名づけ親で、小俣さんと親交が深いフィリップ・ストレンジ氏(米・ピアニスト)の作曲。オープン記念に作られた同店オリジナルの曲だ。
小俣さんは「子供連れや女性でも気軽に利用してほしい」と、明るく清潔感のある店づくりを心がけている。
営業時間は午後7時~11時まで、土日祝日は昼(午後1時半~6時半)も営業。月曜日休み。営業時間外の利用も相談に応じる。
(2016年7月1日号掲載)