トヨタ販売会社4社などを傘下とするKTグループ(旧神奈川トヨタグループ)は2日、「KTGロジテク・センター」(愛川町角田)を稼働した。新車点検整備と車両物流業務をさらに効率化させ、「納期100%」の実現を目指す。
全車両に貼ってある「RFIDタグ」を読み取る無線ハンディターミナルを整備員に携行させ、車両ごとに作業の進ちょく状況と位置をリアルタイムで管理できる。1日の最大整備台数が180台となり、顧客が希望した日に納車できる体制が整った。
新車ごとに内容の異なる点検整備作業は、販売店が要求する配送日に完了できるよう、作業の所要時間を考えて着手する「トヨタ生産方式」を採用した。
これまでは点検工場と保管場所が約3キロメートル離れていたため、同じ敷地に集約することで工程の無駄を省いた。運搬車両や人員の配置を転換し、U―Car(中古車)事業を拡大する。
センターは、敷地面積約2万1千平方㍍に付帯部品の取り付けやボディコートを施す工場1(平屋、4079平方メートル)、点検ラインや部品庫、事務所などの機能を併設した工場2(2階、延べ1973平方メートル)の2棟を建設した。
新設した立体駐車場は、鉄骨造り3階建て総床面積約1万1600平方メートルで、752台を収容できる。車体にダメージを与える花粉や鳥ふんなどの害を低減するため、完成車や高級車、濃色車などを中心に保管。より品質の良い車両を提供するという。
(2016年8月10日号掲載)