神奈川トヨタ自動車がまとめた7月の県内新車販売台数は、+前年比2・2%減の2万3445台となり、13カ月連続の前年割れとなった。新車市場の大半を占める登録車(排気量660cc超)が4カ月ぶりにマイナスに転じたほか、軽自動車の減少も続いた。ただ、軽自動車市場は、4月に発覚した三菱自動車の燃費偽造問題で一部車種が販売停止となっていたが、7月に販売が再開されたことで、減少幅は縮まっており、最悪期は脱したという。
(編集委員・千葉龍太/2016年8月20日号掲載)
登録車のうち、同市場を構成する「乗用車」「RV車」「商用・トラック」で分類すると、「乗用車」が好調で、4カ月連続で前年比プラスだった。
トヨタの新型プリウスが発売以来、ベストセラーを続け市場をけん引したという。また、日産自動車「キューブ」やトヨタの新型「パッソ」、スズキ「ソリオ」といった2ボックス車(トランクと室内が同一空間)も伸びた。
それに対し、RV車の市場は2カ月連続で前年を下回っていた。商用・トラック市場はプラスだった。
一方、軽自動車市場は4月以降、毎月10%以上の減少率が続いていたが、7月は同3・8%減の5128台にとどまった。
「軽自動車市場は昨年度の増税による落ち込みが一巡したところに、燃費偽造問題が発覚した。これまで落ち込み続けていたが。ようやく終息に向かいそうだ」(神奈川トヨタ)としている。
同社では、三菱、日産の主力車種の販売が再開されたことで、今後は上向くとみている。
なお、7月に販売を伸ばしたメーカーは「レクサス」「トヨタ」「いすゞ」「ダイハツ」「日野」「スズキ」「三菱ふそう」だった。
なかでも「ズズキ」が県内新車市場のメーカー別占拠率を0・4ポイント伸ばすなど、健闘していた。