第一種市街地再開発事業として建設されていた文化創造拠点(大和市大和南)が完成し、8月2日に記念式典が行われた。民間活力を導入して大和駅東側第4地区の再生を進め、中心市街地のにぎわいや都市環境の改善につなげる。
「YAMATO(やまと)文化森」と銘打った再開発ビルは、大和駅東東側、国道467号線沿いの9378平方メートルに立地する。2棟で構成する施設は地上6階地下1階建てで、合わせて延べ2万5844平方メートル。隣接地に大和天満宮や銀座通り商店街へ続くプロムナードがあり、回遊性と利便性を高めた。
複合施設棟は、生涯学習センターや屋内こども広場などの公益施設が入る。特に図書館は、ICタグによる蔵書管理を導入し、施設内ならどこでも読書を楽しむことができる。
文化創造拠点の核となる東棟の「やまと芸術文化ホール」は、1階約800席、2階約200席のメインホールと約280席のサブホール、ギャラリーを備える。航空機の騒音などの影響を低減するため、建物の中に別の建物を作るボックス・イン・ボックス構法を採用した。
同地区は、駐車場や空き店舗などの低利用・未利用地が多く、老朽化した木造建築物が密集。防災上の問題点が指摘されるなど、健全なまちづくりが求められていた。
文化創造拠点では指定管理を導入する。図書館流通センター、サントリーパブリシティサービス、小学館集英社プロダクションなど6社が結集したJV「やまとみらい」が各施設の管理運営を行う。
大木哲市長は、来賓として出席し「このすばらしい建物に魂を入れるのは私たち。大切に使い、次の世代に引き継いでいきたい」と述べた。
新たな文化複合施設は11月3日に開館する。午前10時から市民参加型の記念式典を開き、オーケストラ演奏などを行う予定。
(2016年8月20日号掲載)