王子コンテナー東京工場(大和市上草柳)は8月4日、大和市と「災害時における物資供給に関する協定」を締結した。同社が提供する段ボール製品を活用し、同市における避難生活支援の拡充を図ることが目的。同社が県内自治体と協定を結ぶのは初めて。
協定によると、大規模災害時に同工場は、市の要請に基づき段ボール製品を市に提供。市が避難施設などで、提供された同製品を間仕切りやベッドなどとして使う。同工場が被災により稼働できない場合でも、稼働している最寄りの工場から同製品を提供する。
大規模災害の発生により家屋などが損壊した場合、避難生活が長期化してしまうことも想定される。長期の避難生活においては、プライバシーの確保や就寝時における最低限の快適性の確保が課題となる。
市役所で開催された締結式には、大木哲市長と秋山秀二工場長、小林昭営業部長らが出席した。
協定書に署名した大木市長は「簡単に作成できる間仕切りや段ボールベッドは、被災者のストレス軽減につながる。今回の協定は、大変有意義なことと考えている」と謝辞を述べた。
秋山工場長は「過去の震災の経験で段ボールが役に立つということで、提案した。有事の際に役に立てるよう支援体制を整えていきたいと考えている」と話していた。
(2016年8月20日号掲載)