三菱電機は、鎌倉製作所相模工場(相模原市中央区宮下)内に「衛星機器生産棟」を建設する計画を発表した。人工衛星に搭載する太陽電池パネルなど、複合材製品の製造・試験を行う。2017年10月に稼働を開始し、生産能力を2倍に拡大する方針。
生産した製品は、自社の衛星に搭載するほか、海外の衛星メーカーにも供給する。国内外への対応力を強化することで、関連事業を拡大させたい考え。
新棟は鉄骨造の2階建てで、延べ床約9940平方メートル。大型精密機械加工機や自動溶接機などの生産設備を導入するほか、宇宙で性能を発揮できるか試す「真空スペース」も設ける。
工場内に点在していた製造・試験エリアを集約することで、部品の製造から各種パネルの製造・試験までを一貫して行う。ITを利用して生産性の改善に取り組み、工期短縮・コスト低減・品質向上を見込む。
総投資額は28億7600万円。県の企業誘致推進方策「セレクト神奈川100」に認定され、不動産取得税の半分を軽減する「税制措置」の支援を受ける。
(芹澤 康成/2016年9月1日号掲載)