ロボットのある暮らしを体験してもらおうと「さがみはらロボット・ガーデン」が8月20日、相模原市中央区中央の市立産業会館で開催された。子供から技術者まで幅広くターゲットを設定し、ロボットに触れ、動かす機会を提供した。
イベントは、市とさがみはらロボットビジネス協議会(相模原商工会議所)の共催。古賀浩史副市長は「最先端の技術に間近で触れることで、理工系を目指す優秀な人材が増えれば」とあいさつに期待を込めた。
基調講演では、非営利団体シリコンバレー・ロボティクスのアンドラ・キーイ氏が世界とロボットを取り巻く現在と未来像について話した。「予約販売という段階になって初めて、市場の需要とのズレを認識するケースもある。明解なビジョンやはっきりした需要がないと起業はうまくいかない」と話した。
続いて、東京大学の佐藤知正名誉教授が講話を行い、ロボットの教育利用を提唱した。学生を社会の即戦力となる人材に育成するために、ロボットコンテストを活用する方法を説いた。
佐藤教授は、相模原について「自動機を製造する企業が多い」と指摘。「システムインテグレーターの育成に努めれば、多様なものづくり企業が立地する相模原に適した産業になるはず」と成長の可能性を訴えた。
(2016年9月1日号掲載)