相模原市は9月4日、淵野辺公園(中央区弥栄)の隣接地で総合防災訓練を行った。4月に発生した熊本地震の被害や対応を踏まえ、110機関・団体から約2千人の参加者が防災・减災への意識を高めた。
今回の訓練は、午前10時、同市直下を震源域とするマグニチュード7クラスの地震が発生し、最大震度6強を観測したと想定。がけ崩れや建物の倒壊、火災などに備え、救出救助・消火訓練などで各機関が互いに連携を確認した。
陸上自衛隊や川崎消防局のヘリコプターなども参加。関係機関の重機や機材を導入する本番さながらの訓練となった。
訓練には、在日米陸軍も負傷者の搬送や避難所への物資の輸送などの訓練に参加し、自衛隊や消防機関などとの連携を確認した。2013年6月に市との間に覚書を締結。訓練や災害対応の場合、補給廠の一部を使用できる協定を結んでいる。
市建設業協会や市管工事協会など、市と災害対策協定を結ぶ団体も協力。会員各社が保有する技術や機材で、がれきの撤去作業や水道管の応急復旧などを訓練した。
加山市長は「訓練を重ねて市民や関係機関が連携することが、多くの市民の生命や財産を守ることになる。家庭や職場における自身の役割を確認し、災害の発生に備えてほしい」と講評した。
(2016年9月10日号掲載)