トヨタL&F、「4S」「見える化」徹底/川崎営業所が生産効率化


教育関係者60人が視察した川崎営業所の整備工場

教育関係者60人が視察した川崎営業所の整備工場

 フォークリフト販売のトヨタL&F神奈川川崎営業所(川崎市幸区)が、トヨタ自動車の生産性改善活動を点検や整備の現場に導入し、業務の改善につなげている。作業スタッフの動線や工具の配置を見直し、「4S」「見える化」を徹底。8月25んち、大学や専門学校の関係者60人が営業所を視察した。

 トヨタ製フォークリフトを扱う同営業所は、豊田自動織機が掲げる「ミッション・バリュー」の実現に向けた生産性改善活動「プロ・アップ活動」を実践。現場のムダ・ムラ・ムリを見つけて生産性を改善し、収益の向上を目指している。

 豊田自動織機が取り組みとその成果を認め、川崎・港北・金沢の3営業所を最高レベルの「プレミアム・プロ・ショップ」に認定した。特に川崎営業所は、スタッフ全員が意見を出してプロ・アップ推進計画書を作成し、さらなる改善に努めている。

 野村卓史所長は「改善に終わりはない。まだ所員全員が同じ方向を向いていない。どう問題意識を共有化するかが課題だ」と話す。

 整備工場では、無駄な動線をなくすために作業ストールを年次点検用と一般整備用に分け、工具を使用頻度で個人用と共用に分類した。ワゴンの色を個人用工具が赤、共用工具はオレンジ色、解体部品を一時置く場所は緑と色分けした。

 保管場所に工具名を記して定位置とするほか、使用者が分かるよう名札を置くことで、工具の状態が一目瞭然となった。

 作業のスケジュールは「工程管理板」に記入し、ストールごとに作業者や車体、予定時間を記入する。計画と進ちょく状況を「見える化」することで、作業遅れへの対応がリアルタイムで可能になった。
(2016年9月10日号掲載)

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