相模原市は8月24日、市産業会館(同市中央区中央)で市内中小企業の優れた製品の販路開拓を支援する「トライアル発注認定制度」の認定式を開き、19社21製品の応募から11社13製品を認定した。認定製品を市が試験的に導入するほか、カタログを作るなど周知していく。
式典は加山俊夫市長が出席し、各社に認定証を授与した。いずれもユニークなアイディア製品で、すでに市場からの反応を得ているものもあるという。認定期間は2019年3月末まで。
ブル・スターR&D(中央区横山台)の超音波バリ取り洗浄装置が認められた。超音波で発生する微細な真空の泡がはじける力で、「バリ」と呼ばれる不要な突起などを除去する。除去に必要だった時間や人件費を低減でき、製造業のコスト削減に一役を買った。
印刷機や製本機を手掛けるデュプロ(同市中央区小山)は、開発・製造する製品2点が認定を受けた。卓上型裁断機「DS―1」は、A3サイズまでの各種用紙を最大約1分につき150枚断裁でき、裁断用の刃を機械内部に収め安全性も確保した。
また、卓上型自動給付式紙折り機「DS―1200」は、A3までの印刷された各種用紙を自動で折る。DMやチラシなどを封筒詰め用の形態に加工する。
船舶用計測器や工業計測器を製造する村山電機製作所橋本工場(緑区橋本台)は、超小型水温水深計「リモートSBT」が認められた。小型、軽量、省電力が特徴で、水温と水深の情報を船上や陸上においてリアルタイムで自動収集する。
加山俊雄市長は「新技術・新製品開発への積極的な姿勢は、地域経済の活性化やわが国の産業力のさらなる向上につながる」と称賛した。
(2016年9月10日号掲載)