町田市、年間10万人の来場へ/工芸美術館の建設を計画


芹ヶ谷公園内に計画されている工芸美術館の整備ビジョン

 芹ヶ谷公園内に計画されている工芸美術館の整備ビジョン

 町田市は、国際版画美術館の北側に隣接する芹ヶ谷公園内(町田市原町田)に「国際工芸美術館」の建設を計画している。市が所蔵する国内有数のコレクションを展示し、年間10万人の来館者を目指す。

 新たな美術館の延床面積は約3千平方メートルとなる見込み。ボヘミアンガラスや東南アジア陶磁など美術工芸部門の資料を展示する500平メートルの展示するコレクションギャラリーのほか、調査研究や収集保存エリアなどを設置する。

 また、幅広い世代・習熟度の人々に工芸美術の魅力や楽しさを伝える「体験工房」、工芸美術に関する専門書の閲覧や貴重書のデジタルデータ閲覧ができる「アートライブラリー」の整備も計画している。

 公募型プロポーザルで選定された設計案は、地形を生かす環境負荷の小さな建築や、版画美術館との相乗効果などを提案した。市街地と公園の高低差を解消するためエレベーターを設置する方針で、一般利用にも開放することで回遊性を確保するという。

 デザインはさまざまな加工を施したガラスを外装に用い、建物が緑に溶けこむイメージ。具体的なデザインは担当課と協議しながら固めていく。

 建設工事費を約30億円と試算し、オープンの時期は、東京五輪の開幕に合わせて2019年秋を予定。五輪をテーマとする企画展の開催も検討しているという。
(2016年9月20日号掲載)

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