総合物流業のギオン(相模原市中央区南橋本)は9月23日、東京・日比谷の帝国ホテル東京で創業50周年記念式典を開いた。加山俊夫相模原市長や石阪丈一町田市長をはじめ、地元選出の議員、市内企業の経営者など約700人が出席し、周年を盛大に祝うとともに、同社のさらなる発展を祈念した。
衹園義久会長(74)は、冒頭のあいさつで「50年の局面において苦しいことや辛いことも多々あったが、今となっては楽しい思い出になった」と50年の歩みを振り返った。
また、「恐竜やマンモスは体は大きかったが、環境の変化に適応できず絶滅した。したたかに周囲の環境の変化に順応できれば、この先もグループが生き長らえることができる」と抱負を述べた。
相模原市の加山市長は祝辞の中で「青少年の支援や環境面の配慮など、市民生活に直結した地域貢献企業として発展してきた。自治体が行ってきた事業を主体的に賄ってきた衹園会長には先見の明、世の中の動きを見る力がある」と称賛した。
同社は、衹園会長が1965年に創業し、70年に運送事業を行う衹園興業として設立。その後すぐに保険業と引っ越し業に参入し、72年に株式会社化した。
現在、ギオンは全国各地に50以上の拠点を持ち、6社の関連会社とともに事業を実施。食品物流、工業製品物流、機密文書保管、物流オペレーション・コンサルティング、輸出入関連サービスなどを手掛けている。
式典では、同社から相模原市と町田市、近隣の大学へそれぞれ寄付の目録が手渡された。相模原市には、2線万延が寄付され、土地区画整理を進めている当麻宿の工業地のイメージアップを図るため、歩道や公園などにサクラを植樹する。
(2016年10月1日号掲載)