陽光園、初期診療担う施設整備/市が基本計画答申案


再整備が検討されている陽光園

再整備が検討されている陽光園

 相模原市が再整備を検討している「市立療育センター陽光園」の検討委員会はこのほど会合を開き、基本計画の答申案をまとめた。新たに初期診療を担う施設を整備するほか、民間活力を導入し、療育ニーズの増加と多様化に対応する。

 再整備にあたり、診療機能を含めた療育内容の見直しと充実化を図るという。相談段階の早期から医師が介入し、医学的視点で一人一人に応じた療育方針を策定。役割を初期療養に特化させることで、保護者が相談しやすい体制、継続支援を行う民間事業所などに引き継ぐ流れを構築する。

 現在の陽光園には、療育に必要な診療機能としての「医学的診断や判定、治療」の機能がなく、市医師会に委託して「医療相談」を実施。医療相談では不足する質や量を補うほか、医療機関と療育センターが情報を共有できる「診療機能」の設置が検討されている。

診療機能を担う「(仮称)療育センター診療所」は、児童精神科医やリハビリテーション医、小児科医らを配置する。療育・相談を受けている本人とその家族のうち診療を必要と判断した者を対象に治療や検査などを行う。

 同センターは、1975年に第一~第三陽光園の通所部門、障害相談室の4施設が開設。市の療育の中核機関として市内全域の総合的な療育支援を行ってきたが、療育環境を取り巻く環境の変化や量的・質的課題の発生などのため、再整備の検討に至った。
(2016年10月10日号掲載)

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