MTボクシングジム(相模原市緑区西橋本)に所属するプロ選手2人が4日、ボクシングの〝聖地〟後楽園ホール(東京・水道橋)で決勝進出を決めた。11月の決勝でタイトルをつかみ、相模原を東日本にとどろかせることができるか。
フライ級の中谷潤人選手(18)は、アマチュア経験が豊富な田中公士選手(三迫)を相手に、1ラウンド(R)の序盤から積極的に前に出て攻勢をかけた。ラウンド終盤にコンビネーションでリズムを整えてパンチを当てに行く中谷だが、打ち終わりを狙われて被弾する場面もあるなど、やや精彩を欠いた攻撃が目立った。
続く2Rでも中谷選手の長いリーチから繰り出す断続的なジャブをヒットさせ、田中選手の右目を腫らしていく。2R終了時にセコンドから棄権の申し出があり、TKO(テクニカルノックアウト)勝ち。戦績を7戦7勝(6KO)とした。
中谷選手は「新人王は通過点だと考えているので、必ず勝ちたい。優勝して森田選手と一緒にジムを盛り上げたい」と意気込む。
ライト級の森田選手陽(24)は、タフでアグレッシブな小石直輝選手(大橋)に対し、フットワークを止めずにストレートを当てていく。1R中盤で小石選手の右フックが直撃したが追撃は免れ、パンチを返していく。
優劣がつかないまま突入した4Rでは、ラウンド開始から手数を出して相手の前進を止めた。ひるまず前進を続けてきた小石選手をボディーブローで下がらせる場面もつくり、2―1の4ラウンド判定勝ちとなった。プロでの戦績は10戦6勝(2KO)4敗とした。
森田選手は「自分のボクシングを忘れず、もっと闘争心を燃やして挑みたい」と優勝を誓った。
決勝戦は11月13日。中谷選手は山田大輔(リブート)、森田選手は石井龍輝選手(船橋ドラゴン)とそれぞれ対戦する。
(2016年10月20日号掲載)