熱交換器や冷凍式エアドライヤーを製造する「フレアーナガオ」(愛川町三増)は、約8億円を投じて新工場を建設し、2017年4月の稼働を目指す。近隣の厚木市上依知に土地と建物を取得し、現在保有する3つの生産拠点を集約。生産体制の合理化や自動化を進め、事業拡大に乗り出す方針だ。
総事業費は約10億円となる見込み。新工場の建設のほか、残り1億円で新工場の保守改修に利用する。
同社は愛川町の内陸工業団地に本社、厚木事業所、厚木分工場の3つの拠点を置くが、最も古い建物で50年以上が経過するなど、それぞれ老朽化が進行。従来の3つの拠点を合わせた延べ床は約5500平方㍍で、生産スペースが手狭になっている。
新工場は厚木事業所から南に約1・5キロメートルに位置する居抜き物件で、自動車内装向け繊維製品を製造する豊和繊維工業(愛知県春日井市)が15年12月まで使用していた。延べ床約7200平方メートルで、生産面積が約1・3倍に広がる。
本社は、研究開発拠点として残す方針。一方、分工場は賃貸のため手放す予定だが、厚木事業所の対応は本社機能の移転や人材の雇用を含め、事業を進めながら検討していく。
投資額10億円のうち、商工中金相模原営業所と日本政策金融公庫厚木支店から、4億円ずつ融資を受けた。また、県の企業誘致施策「インベスト神奈川セカンドステップ・プラス」に認定され、税制措置と産業集積支援融資を活用した。
(2016年10月20日号掲載)