国交省、バス拠点整備で日光へ/経済効果を年度内調査


 国土交通省はこのほど、リニア中央新幹線などの整備で期待される経済効果などの調査費を含む2017年度予算要求を発表した。事業計画を年度内に立ち上げる方針で、長期的な波及効果も見据えて政策ビジョンの策定を急ぐ。

 リニア中央新幹線など高速交通基盤の整備により、「遠隔地の企業、研究機関などの交流の機会の増加によるイノベーションの創出」「研究機関や大学などの連携の強化による知的交流の形成・拡大」のほか、多様なライフスタイルやワークスタイルの実現が期待される。

 リニア中間駅が建設される相模原市は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)や東北自動車道などを経由して観光地の「日光」(栃木県)までのアクセス時間が大幅に短縮された。橋本駅周辺にターミナルを整備し、日光向けのバスを運行する案も浮上している。

 国交省によると、神奈川などから日光への交通量が、2014年に比べて約1・6倍に増加。日光東照宮の四百年式年大祭との相乗効果で、昨年の外国人宿泊者が13年に比べて月間で約3200人(7割)増えた。広域的な観光ルートを形成することで、インバウンド需要も拡大している。
(2016年11月20日号掲載)

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