鉄道輸送増促会議、鉄道10社に要望書/小田急延伸や淵野辺駅整備


 県や鉄道沿線の市町村などで組織する「県鉄道輸送力増強促進会議」はこのほど、横浜市中区で総会を開催。JR横浜線淵野辺駅の整備や小田急多摩線延伸の早期実現、京王相模原線の輸送力増強などを引き続き求める要望書をJRや私鉄の10事業者に提出した。

 JR横浜線では、大学のキャンパス創設などで淵野辺駅の利用者が増加していることを上げ、ホーム内の安全確保のために拡幅整備を要望。また、北関東方面から橋本駅へのアクセス利便性を高めるため、同線と八高線の直通運転を求めた。

 同中央本線は相模原の市域拡大に伴い、旧相模原市と相模湖駅、藤野駅方面とのアクセス性向上が求められている。観光客の利便性向上と地域発展のため、両駅に特急電車を1日に上下各1本を停車させるよう提案した。

 特に相模湖駅は東京・横浜方面への通勤・通学者が多いほか、周辺観光の玄関口として観光利用もあり、駅構内の快適性を確保するため冷暖房機能付きの待合室設置を要望した。また、藤野駅のホーム屋根を増設するよう求めた。

 唐木田駅(東京都多摩市)からのJR相模原駅や上溝駅方面への小田急多摩線延伸は、相模総合補給廠(しょう)一部返還地のまちづくりを進める相模原市にとって、「東京方面との重要なアクセス、将来の望ましい都市構造を形成する上で必要不可欠」とした。また、上溝駅から田名地区や愛川町を経由し、厚木市の本厚木駅まで延伸することを要望。公共交通網が拡大されることで、「延伸線の沿線地域で観光客の増加や産業経済のさらなる活性化が見込まれる」と訴えた。
(2016年12月10日号掲載)

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