1月2日、3日に行われる第93回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で3連覇がかかった青山学院大が12月17日、相模原キャンパス(相模原市中央区淵野辺)で会見を開いた。2年連続で往復・総合優勝に導いた原晋監督(49)が「サンキュー大作戦」を掲げ、感謝の気持ちを胸に本番に挑む。
区間配置が決まっている選手は、3年連続の2区が決定したエースの一色恭志(4年)だけ。原監督は「前半型にするか後半追い上げ型にするか、うれしく悩んでいる」と笑みを浮かべた。
今大会も優勝候補筆頭の同大学。1万㍍28分台は16人中9人と、他校に比べて厚い選手層。鍵となるのは、東京マラソン日本人2位の下田裕太(3年)、好調の田村和希(3年)らの存在だ。
主将・安藤悠哉(4年)は「自分たちの普段通りの堂々とした走りができれば自然と優勝できるはず。全力で3冠3連覇を取りにいく」と誓う。
唯一の不安は、山上りの5区を2年連続で務めた〝山の神〟こと神野大地選手(コニカミノルタ)が卒業し、際立った選手が不在であること。後継者候補は、神野のフォームを取り入れる貞永隆佑(3年)に加え、梶谷瑠哉(2年)、茂木亮太(4年)の3人が有力となっている。
「ことしの青山には“神”はいない」と断言する原監督は、「区間5位以内に入ってくれば十分」と強気。貞永も「神野さんを超えることはできないと思っている。自分の走りをしてチームに貢献したい」と割り切る。
「切り込み隊長的な意味で1区を目指したい」と話す秋山雄飛選手に、原監督が「初めて聞いた」と指摘するなど、チームの雰囲気は相変わらず和やか。出雲駅伝、全日本大学駅伝に続く3冠に向かい駆け出す。
(2017年1月1日号掲載)