2020年開催の東京五輪・パラリンピックに向けて、県内を事前キャンプ地などとして活動する代表チームに体調管理やコンディション調整、トレーニング、食事などのサポートを提供し、商機につなげようという動きがある。新たなインバウンド(訪日外国人)の形として、需要拡大に期待される。
(芹澤 康成/2017年1月20日号掲載)
相模原市緑区の橋本駅近くで鍼灸(しんきゅう)院を経営する岡川智行さん(36)は、東西の療法を交え「スポーツ鍼灸」として提案し、空手の強豪校である光明学園相模原高校や帝京大学でコンディショニングコーチを務める。その実績を買われ、東南アジアなどの空手代表チームから指導の依頼を受けている。
昨年はネパールとスリランカの両空手協会から招かれ、選手を相手にはり治療やコンディション調整を行ったほか、ボクシングを指導。「ベトナムや南アフリカなどの空手代表選手からのオファーもある。外国の選手に練習地や宿泊施設を提供するだけでなく、コンディション調整や体調管理なども提供できるはず」と話す。
岡川さんは「外国人選手と神奈川の若者や子供が交流できれば、スポーツや武道への関心を深めるだけでなく、国際感覚を身に付けることもできる。事前キャンプ地として、光明学園や帝京大学などがある相模原や多摩に招致したい」と期待感を募らせる。