相模原商工会議所はこのほど、相模原市中央区中央の市立産業会館で恒例の新春経済講演会を開いた。「世界経済の動向と今後の日本経済」と題し、野村総合研究所の井上哲也氏が金融の観点から地域経済の活性化やトランプ政権の経済施策について話した。
講演会は、国内外の経済動向や金融情報に触れる場として、毎年1月に開いている。同日は、会員企業の経営者ら111人が参加した。
井上氏は、欧州や中国など主要国の経済情勢を紹介しながら、日本経済に与える影響を説明。わが国の展望について触れ、中小企業に求められる経営戦力について話した。
先月20日、オバマ政権に代わり、トランプ氏が大統領に就任した米国にも言及。「アメリカ第一」のスローガンで注目される経済施策では、①連邦法人税率を35%から15%に引き下げる税制改革②企業の海外資金を国内に還流させるための軽減税率③10年間で1兆ドル規模のインフラ投資(戦後最大)―などが盛り込まれ、景気浮揚が期待できるという。
同商議所の杉岡芳樹会頭は、冒頭のあいさつで「これまで以上のきめ細やかな経営支援体制を強化し、会員企業の業績アップにつなげたい。企業経営者の立場で事業を運し、営地域社会への貢献に努めていく」と話していた。
(2017年2月1日号掲載)