サントリー食品インターナショナルとグループ会社のサントリーコーヒーロースタリー(厚木市飯山)はこのほど、海老名市に缶コーヒーの「BOSS(ボス)」に使われる豆を焙煎する新工場を建設する。2018年夏から生産を開始することで、生産能力を現在の1・6倍に増やす。
コーヒー市場は缶コーヒーに加え、カフェやコンビニエンスストアなどと販売・飲用スタイルの多様化で競争が激しくなっている。「BOSS」に使う豆はこれまで、サントリーコーヒーロースタリー(旧サンカフェ)の大山厚木工場などで焙煎してきた。サントリー食品は品質や生産能力の強化が必要と判断し、海老名工場の新設を決めた。
新工場は、焙煎工程で柔軟に温度を制御できるシステムを備えた高機能焙煎機を導入し、多種多様な香味を持つ独自の焙煎豆づくりを行う。多様化する消費者のコーヒーの好みに対応することで、競争力を強化する。
新たな「海老名工場」の敷地面積は約9千平方メートル、延べ床面積が約5千平方メートルで、生産能力は年間約1万4千㌧。投資額は20億円で、4月から着工する。
新工場には、BOSSブランドの品質へのこだわりを体感できる体験型セミナールーム「ボスクラフトマンズルームも併設する予定。
同社は「海老名工場の新設で、BOSSブランドをはじめとするコーヒー飲料事業のさらなる進化を図っていく」とコメントした。
(2017年3月10日号掲載)